受験生の子どもをもつご両親の悩みとして尽きない「勉強」
特に高校受験を控えた中学生の子どもを持つ方のほとんどの方は親も子どもも初めての受験となると思うので、普段どの程度勉強をすればいいかわからないことも多いかと思います。
みんなどの程度やってるのかと子どもの友達の親御さんに聞いてみても
「うちも遊んでばっかりでなんにもしてないのよー」
「やれって言っても遊びたい盛りで言う事なんて聞かないのよ」
なんてよく聞く話ですよね。
でも、子どもにそれとなく聞いてみるとその子のほうがうちの子より成績が良さそう・・・なんて疑心暗鬼になてしまったり。
同じ学年の親同士ですと同じ高校受験をするライバルになるわけですから、親心としては
「うちの子が希望の高校に受かってほしい・・」
「友達の成績が上がってうちの子が希望のところには入れなかったら困る」
なんて考えてしまって、本当の話ができないところが本音になってくると思います。
そこで、本音では聞けない中学生の勉強時間はどれくらいなのか、どうすれば勉強時間を伸ばすことが出来るか調べてみました。
目次
そもそもなんで勉強時間が短いの?
「勉強しなさい!」
なんてあんまり言いたくないものの、学校から帰ってきてのんびりしている姿を見ると
「受験大丈夫なの?」と心配になりますよね。
でもお父さんお母さん、自分が受験生だった頃を思い出してみてください。
学校から帰ってきて一息つくと
「あー、今日も疲れたなぁ。一息ついてから勉強するか」
なんて思ってる間にダラダラテレビを見てしまったり、親から「勉強しなさい!」なんて言われたら
「今からやろうと思ってたのに・・・やる気なくなるなぁ」
なんて思ったことありますよね。
中には
「自分は勉強めんどくさいなんて思ったことない!」
という方もいるかもしれませんが、それでも部活に塾に・・・なんてやっていると家に帰ってくる時間が遅くなって、気が付けば勉強する時間がほとんどない!なんて日もあったかと思います。
このように、勉強時間が短くなる原因には”やる気”の問題と”時間”の問題があるかと思います。
中学生の平均勉強時間ってどれくらい?
https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4801
(ベネッセ総合教育研究所「第5回学習基本調査」データブック [2015] より引用)
5年間隔で調査をしているようですが、家での勉強時間は大きく変わりがないようで、おおよそ1時間半程度勉強するのが平均的なようです。
そのうち、宿題に平均30分から40分程度使っているようなので、実質自己学習に使える時間は1時間程度となるようです。
平均時間は変わらないものの、ほとんどしない子は減少傾向にあるので、学生時代よく行われていた
「全然勉強してなくって、やばいなー」
なんて会話は相手を油断させるための心理戦だとわかりますね(笑)
ほとんどしない子が減少してる割に平均が変わらないのは塾に通う子が増えているのでそこの影響もあるようです。
勉強時間を伸ばすには?
上のような調査結果を見ると
「みんなこんなに頑張っているならうちの子も頑張らなきゃ!」
「今は全然勉強してないけど、これから2時間は勉強させなきゃ!」
と考えがちです。
しかし、よく考えてみてください。
今まで勉強習慣がなかった、あったとしても一日1時間未満だったような子にいきなり「1日2時間は勉強しなさい!」と言って勉強するでしょうか?
最初の1日~2日は言われた通り頑張ってくれるかもしれませんが、勉強習慣のない子のほとんどは勉強嫌いだと思いますので
「毎日毎日勉強ばっかり!もう勉強したくない!」
「学校で疲れてるんだから息抜きにテレビもゲームもしたいのに・・・」
なんてストレスが溜まって、余計勉強嫌いになってしまい、結果的に勉強に身が入らず勉強効率が下がってしまう、なんてこともありますのでやみくもに勉強時間を増やすのではなく、子ども本人が進んで勉強時間を伸ばしていけるようにアプローチをしていく必要があります。
勉強時間を伸ばすために
じゃあ勉強時間を伸ばしていくために何が大切なんでしょうか。
難しく考える必要はなくて
「自分が受験中何に困ったのか」
「どのようにされたら”もっと勉強したい!”と思ったか」
を考えていけば良いのです。
やる気を出させてあげる
自分から「勉強をやろう!」
という気にさせるためには本人のやる気を出させてあげることが一番です。
ですが、アプローチの方法を間違えてしまうと逆にやる気を削いでしまうこともあるので注意が必要です。
そもそもやる気が出ない要因として
- 勉強が楽しくない
- 勉強の仕方がわからない
- 勉強を頑張っても結果(点数)につながらない
などが考えられます。
これらは”勉強ができない”ことが根本としてあるために起こります。
勉強が「できた」と感じると、脳からドーパミンという、快感や幸せを感じさせる物質が分泌されます。
これが、勉強に対してやる気を出させるための”キモ”となってくるんです。
なのでよくやってしまいがちな
「勉強しないと成績が落ちるよ!」
「こんな点数じゃ希望の高校に行けないよ!」
といった声掛けは
「勉強しなきゃ!」
という気持ちにさせるどころか逆にやる気を削がれてしまいます。
実際、言われた方からしてみれば
「頑張ってるっていうのにこれ以上何を頑張れって言うんだ」
「受験って言っても実感わかないし・・その時になったら頑張るからいいよ」
という具合にかえって不満として受け取られてしまいます。
なので、このように勉強を強制するような言葉がけではなく
「勉強頑張ってるね!今はなんの勉強をしてるの?」
「今の中学生の勉強は難しいんだね。これってどういう解き方をすればいいの?」
「つまづいてるところがあるの?一緒に解いてみようか?」
などの言葉がけをして、子どもに「勉強が解けた」「お父さん・お母さんが勉強していることを認めてくれた」などの成功体験をさせてあげることが大切です。
この成功体験を積み重ねていくいことが、やる気を出させるための近道になります。
また、「これはどうやって解くの?」という言葉がけは大切で、子どもに解き方を解説させることで問題の正しい解き方をしっかり覚えさせることができます。
教科書をなぞって問題を解くことは簡単ですが、人に説明するときはその人に分かるように説明しなきゃいけないので、問題を解くより頭を使うし、記憶に残りやすいんですよ。
また、特殊なアプローチの仕方としては、「親も一緒に勉強をする」ことです。
親も大変ですが、身近に勉強をする良きライバルがいること、親が勉強することで、親も子どもに勉強を教えてあげられる、といいことづくめです。
実際、あるお母さんは、子どもと一緒に勉強し、実力がどれくらいついたのか試してみる目的で大学受験をしたら、一緒に勉強した息子さんが大学に合格しただけではなく、お母さんも難関大学に合格した事例もあります。
これは極端な例ですが、これだけ熱心に親が勉強していたら、子どもも一緒に頑張れそうですよね。
勉強方法を工夫する
成績のいい子に共通することは、「勉強が好き」なことです。
https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=5095
(東京大学社会科学研究所・ベネッセ教育総合研究所共同研究「子どもの生活と学びに関する親子調査2016」より引用)
といっても、どうすれば勉強を好きになってくれるのか・・・
もちろん、本人が苦手意識をなくすことが大切ですが、これも親の関わり方で「嫌い」を「好き」に変えていくことが可能です。
まず関わり方としてやってはいけないこととして「受験生の人格を否定する」ことです。
「そのやり方は違うんじゃない?」
「どうしてこれができないの?」
と、頭ごなしに否定されてしまうと言われた方は不満を抱えてしまいます。
もし、「効率の悪いやり方をしているな」
と感じたら否定の言葉を使わず、効率の良い勉強の仕方を親が調べ、教えるように声をかけていくことが大切です。
勉強時間の最低ラインを決める
勉強時間の最低ラインといっても、いきなり「1日1時間!」と決めてもその時の調子でなかなか継続することは難しいです。
なので、ここでの最低ラインとは「1日15分は机に向かう」「1日1回は苦手教科の教科書を読む」といった簡単なところから始めていきます。
「平均1時間半勉強してるのにそんな低いハードルでいいの?」
と感じてしまうかもしれませんが、塾などで勉強習慣ができている子ならともかく、今まで部活動などに時間を取られてなかなか勉強できなかった子にいきなり1時間半勉強しろと言ってもなかなか難しいものです。
達成が難しいものを最低ラインにしてしまうと、子どもも負担になってしまいますし、達成ができないと「あ、もういいや」と投げやりになってしまいます。
簡単なところを最低ラインに持っていけば「ちょっと机に向かうだけでいいんだしやるか」と、軽い気持ちでできますし、その時の調子で気分が乗ってくれば勉強時間を増やしても大丈夫ですから、徐々に勉強する習慣がついていきます。
また、人間は”慣れる”生き物ですので、最初は10分勉強するのがやっとでも徐々になれて20分、1時間と勉強できるようになれます。
まとめ
受験勉強の時間を伸ばすために親として関われることとして
- やる気を出させてあげる
- 勉強時間の最低ラインを決める
この2点が親として出来ることとしてあがります。
やる気を出させることが特に重要で、やる気を出させるためには
- 勉強が「できた」を感じさせてあげる(成功体験をさせてあげる)
- 否定的な言葉を使わない
- 親が勉強を教える、一緒に勉強をする
ことが効果的だとわかりました。
やみくもに勉強時間を伸ばすことは、子どもにも、勉強効率的にもあまり得策とは言えません。
まずは子どもが「勉強は楽しい」と思えることが大切です。
初めはこんなゆっくりで大丈夫かと心配になるかと思いますが、長い目で見たとき、ただの暗記作業ではない、子どもの身になる勉強となるに違いありません。
中学生で一番気になる事が、「勉強」になります。
中学受験を経験する方もいらっしゃいますが、多くの方にとって高校受験が最初の大きな受験になります。
人生には2〜3回(人によっては4回以上の時もあります)の大きな試練があります。
その1つめの関門が「高校受験」です。
ここで最初の線引きが行われます。
この高校受験を最高の形で終わらせる事ができるように、早い段階から対策を行なっていくのがいいです。
その事について紹介しているのがこちらになります。
小学校6年生の時には点数すらかかれないほど成績の悪かった少年が、家庭教師をつける事によってその地区で最難関の高校に合格する話になります。
さらに、大学を目指してる方にはこちらの記事もお勧めします。
高校合格から大学合格までの話になりますが、中学生以上に大きな経験をしていって自身の見聞を広げていきます。
最後には人生最大のピンチがやってきます。それを乗り越えれるのかは中身を見てください(笑