高校3年の夏も終わり、いよいよ受験モード突入です。 センター試験などの対策は、準備万端という方も多いのではないでしょうか。
しかし試験対策にばかり力を入れていると、見落としがちな、受験には大きな落とし穴があります。
それは何か?詳しくご説明します。
目次
勉強以外の対策って?
受験の季節あるある
皆さんご存じの通り、受験の季節。それは冬。
色々な病気が蔓延する時期でもあります。 風邪に始まり、インフルエンザやノロウイルスなどの胃腸炎。 もちろん病気にならないよう、手は尽くしてると思います。
しかしどこからやってくるかわからないのが病原菌。潜伏期間もあります。今まで頑張ってきた努力を一瞬で食い尽くしてしまいます。
また、急な気候の変化で、大雪や寒波で電車がストップ!といったこともよく目にします。
遠方から、受験に訪れる学生達は、数日前からホテルや親戚の家に泊まり、いざというときに困らないよう、準備を怠らず挑むことと思います。
では自宅通学の学生はどうでしょう。
病気などは逆に家族と居ることで、対策は万全。何かあってもすぐに看病してもらえますね。
逆に至れり尽くせりで、「試験に勝つ!」なんてジンクスを担ぎ夕食は豚カツ。なんて事もあるでしょう。
そんな夜も更け、明日は試験だ!と布団に入り迎えた試験当日。落とし穴はそこから始まるのです。
自宅通学。近ければ近いほど
電車一本で通学できるから。歩いていけるから。といった理由で、大学を選ぶ学生も多いでしょう。
親としても、自宅から通えば、寮やアパートなど、一人暮らしにかかる費用も押さえられ、様子も毎日伺える。
何かと安心ですよね。
受験当日も公共機関を使って、会場に行く。若しくは、自家用車で送っていけば…と考えているのではないでしょうか?
子どもの頑張りを無駄にしたくない。その一心で毎日夜食を作り、塾に送迎し、親子で大学受験に向かい切磋琢磨する。
以外と忘れがちな事
その思いのあまり、子どもに要らぬプレッシャーを与えていたり、過度に応援するが故に悲劇を招くこともあるのです。
今回は、センター試験会場へ自宅から行く場合に起こりうる危険を、実例を交えながら予防法を探ります。
こんな実例がありました
交通機関がSTOP
自宅から快速一本で通学できるA君。
試験前日の天気は快晴。まるで試験の結果を予想させるような気持ちのいい日でした。
もう、試験対策も万全。後は全てを、答案用紙にぶつけるだけ!でした。
早めに就寝し、目覚まし時計より早く起きて外を見ると…どんよりとした空。
「何か空模様がおかしい」
慌てて天気予報を見ると、雪マークが。時間がたつにつれ、大荒れになる予報でした。
「早く家を出ればいいか」
と思い、いつもより2本早い電車で会場に向かいました。
後二駅…ところが電車は一向に動きません。
何故?天気は大丈夫。雪も風もありません。不安が募っていくなか車内アナウンスが流れました。
「ただいまこの先で人身事故があり、運転を見合わせています。再開の見込みは不明です。」
雪を心配して早く出たのに、それが仇になってしまった。急いで電車を降りてバス停へ。
しかし、先を急ぐのは皆同じでした。バス停は、長蛇の列です。
しかも会場に向かうバス停の途中にはオフィス街があり、サラリーマン達が我先にとバスに乗り込んでいました。
無論タクシーは言うに及ばす。やっと来た。と思っても直ぐに他の人にとられます。
二駅なら歩ける!時間的にはギリギリだけど。そう思い歩き出しました。しかし、空から白いものがチラチラ…瞬く間に目の前が真っ白に…
結果はご想像にお任せします。
前日の食事に注意!
志望校合格A判定を受け、余裕のBさん。
母親が張り切って晩御飯の準備。
「明日は頑張ってね~。Bの大好物&明日勝つ!で豚カツよ」と、テーブルには大好きなお刺身や生牡蠣、豚カツにフルーツ。溢れんばかりのご馳走が並んでいます。
嬉しくてついつい食べ過ぎてしまいました。
「栄養満点のご飯で力もついたし、明日はこれで完璧!」
そんな気持ちで翌朝を迎えました。起きた瞬間、
「んっ?なんかお腹が重いなぁ?」
と思いましたが、
「緊張してるのかな?」
位にしかその時は思いませんでした。
駅で電車を待つうちに、お腹がゴロゴロ…。慌ててトイレへ。
「昨日の豪華な食事のせいか?緊張で消化が悪かったのか?」
トイレに籠るも痛みは収まりません。
しかし、刻一刻と電車の時間は迫ります。なんとかトイレを出て、電車に飛び乗りました。
が…またまた催し、途中下車。
親の熱い思いは、Bさんの今までの努力と夢を儚く散らしたのでした。
ギリギリまで頑張ったが故に
志望校合格判定ギリギリのC君。不得意科目の復習で、今日も塾でダメ出しを受けました。
「最後の授業だと言うのに、先生もひどいなぁ…」
と思いましたが、泣いても笑っても明日の試験で結果を出さないと、努力が無駄になります。
「今日はラストスパートだ!」
と深夜遅くまで、参考書と向き合います。
母親が「もう遅いから、これを食べたら休みなさい。明日に障るわよ」
と、夜食に雑炊を作ってくれました。
優しく体に染み渡る、温かい夜食を食べたら、一気に眠気が襲いました。
「よし。やれるところまでは、頑張った。明日は頑張るだけ」
と、布団に入ったのはもう明け方に近い午前4時でした。
今までもこの時間に眠りについて、朝はきちんと間に合う時間に目覚めていました。
C君には、いつものありふれた日常でした。
「はっ!」と目覚め、時計を見ると、既に午前8時でした。試験は9時からです。
今まででの疲れからか、寝過ごしてしまいました。
そう言えば昨日母が「明日は法事であなたより早く家を出るけど大丈夫?」と言ってたっけ。
いつも普通に起きれるから「全然余裕だよ」と答えたC君。母親もそんな息子を信じ、声を掛けず出発したのでした。
頭の中はプチパニック。
「落ち着いて…」
自分に言い聞かせます。
会場までは歩いて20分です。急いで着替えて、走れば充分間に合います。
震える手で学生服のボタンを閉め、鞄に参考書と受験票を詰め込み…走りました。
滑り込みで、試験は間に合いましたが、朝パニックからの試験で、せっかく覚えた文法もぶっ飛び、散々な結果で幕は下りたのでした。
近いからこそ利用したい
滅多にない、イレギュラー。
ですが「一瞬先は闇」と言う諺もある通り、何があるかわからないのが人生です。
そこで、試験会場付近(歩いて5分~10分圏内)のホテルに前日泊まると言うのもアリなのです。
歩いて行ける距離なので、万が一交通機関がマヒしても、余裕が持てます。
夕食は、軽いお弁当を持たせたり、ホテルのルームサービスでもいいでしょう。
受験前に敢えて一人の空間を持つことで、気持ちのいい緊張感を保つこともできます。
静かなホテルで軽く、見直しをして、翌日に挑む。
無理に学校や塾であがいても、結果はそんなに変わらない。
むしろいつもと違う環境で過ごすことで、脳のα波が活性化し、落ち着いて受験に挑む事ができる。
起こり得ない<起こるかもしれないと、考えて準備をする事も大切なのです。
まとめ
- 受験の季節に起こりうる危険を考えよう
- 近いからと安心しないで
- 実際の事例を見て予防できること
- 前日の過ごし方で失敗しない
いかがでしたか?
学校も年が明けたら、自由登校になる高校も多いと思います。
ギリギリまで頑張ることも勿論大切です。
しかし、前日の過ごし方を整えて万全な力を出しきれるように、手助けするのが、親として一番の、心優しさではないでしょうか。
受験前こそ、リラックスすることが大切です。
受験当日に起こりかねないアクシデントでせっかく努力してきたことを、無駄にしないよう、前泊も視野にいれ、150%の力を出しきれるように環境を整えて見ましょう。
そうして迎える、最高の子どもの笑顔を想像してみてください。
ねっ?素敵な子どもの未来のために私達親ができること。
きっとまだまだあるはずです。
最悪でも、防げる可能性のある事は、出来るだけ排除し、夢の一歩に向かって親子ともに突き進みましょう。
なお、話の中で出てきた「前日に豪華な食事」は絶対にしない方がいいです。
豪華な食事は受験が終わってからにしてくださいね。
そのことについて記載しております記事はこちらになります。