毒親って?普通の親とだめな親の境目は何?一歩間違えば…

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皆さん、最近よく聞く「毒親」ってご存知ですか?

虐待や、ネグレストだけに留まらず「えー?これも毒親になるの?」というケースもあります。

大切なわが子を一人前に育てたい。誰もがそう思うことでしょう。

しかし、親の思うとおりに子どもは成長してはくれません。

ちょっとしたすれ違いから、誰にでも「毒親」になる可能性はあるのです。

どんなケースがあるのか?詳しく実例を交えて書いていきたいと思います。

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ケース1 子どもが愛せない

 

以前近所に住んでいたAさんの体験談です。

Aさん(24歳)は、20歳の時に当時付き合っていた7歳年上の彼との間に、子どもを授かりました。

本当はまだまだ遊びたかった。いろんな所へ、彼と旅行にも行きたかった。

けれど、彼からの強い希望で、結婚し家庭を築きあげることにしたのです。

夫は妊娠中

「どっちかな?女の子だとうれしいな。」

「動物園や遊園地。たくさん一緒にお出かけしよう。」

「Aもまだ遊びたかったのにごめんな。子どもが産まれたら協力するよ。」

と楽しみにしていました。

女の子が産まれ、数か月は幸せに包まれて生活していましたが、この頃から夫は仕事が忙しくなり、なかなかゆっくり会話をする時間もなくなっていきました。

子どもは、お腹がいっぱいでも、おむつを替えても泣いてばかり。

夫は子育てを手伝うどころか

「うるさくて寝れないから隣で寝るよ。」

と私と子どもを避けるかのような態度を取るのです。

帰宅の遅い夫。

何をしても泣いてばかりの子ども。

部屋で一人孤独感が、増していきました。

Aさんは

「この子がいなければ、もっと自由に出掛けたりできたのに。」

「私を苦しめるために、こんなに泣いて手こずらせるのではないか?」

だんだん、子どもの顔を見ることすら辛く、憎らしく思える日も増えてきたのです。

そんな毎日の積み重ねで、疲れがたまっていたある日珍しく定時で夫が帰宅しました。

Aさんは、チャンスだと思いました。

1時間でもいい。ゆっくり一人で買い物に行きたかった。

普段子どもと接する時間のない夫にふれあってほしかったので

「少しだけ、子どもの面倒を見ててくれない?」

と頼みました。

しかし夫は、ちらっとこちらを見ましたが

「たまに早く帰れた時くらいゆっくりさせてくれ。」

と、ビール片手にテレビを見ています。

(私が疲れてないと思ってんの?)

とイラッとしましたが、ぐっと我慢し、さらに夫にこう言いました。

「あなたの大好きなお酒切らしちゃってて。今日珍しくゆっくりできるなら、飲みたいでしょ?急いで買ってくる間だけ子どもを見ててほしいの。」

すると夫は

「じゃあ行って来れば?いま寝てるしおとなしいから、別にいいよ。」

「ありがとう!疲れてるところ悪いけどお願いね。」

Aさんは近所のスーパーに小走りで買い物に行きました。

時間にして30分ほどでしょうか?約半年ぶりに一人で身軽に外を歩く。

近所への買い物でしたが、久々に気持ちがすーっと軽くなりました。

(帰ったら夫の好きなつまみとこのお酒で、日ごろの疲れをねぎらってあげよう)

うきうきした気持ちで、玄関前に来ると大きな声で泣き叫ぶ子どもの声が聞こえてきました。

あわてて部屋に入ると、ベッドから転げ落ち大泣きしている娘と、その様子が見えてないかのように相変わらずビール片手にテレビを見ている夫。

娘を抱き上げながら夫に

「ねえ!ベッドから落ちて泣いてるじゃない!なんで様子見てくれないの?大きな怪我でもしてたらどうするの?」

思わず声を荒げ、問いただしました。すると夫は

「もちろん落ちてすぐ抱き上げてあやしたさ。けど泣き止まないから。転がしてても、抱いてても泣くならそのままにしても一緒だろ。」

と言ったのです。

娘は声も枯れかけてしゃくりあげています。

それなのに夫は

「おっ!最近手に入らなかった限定版のやつ売ってたのか!」

なんて言いながら買い物袋をごそごそ。

Aさんは、我慢の限界でした。

それからの日々は、必要最低限なおむつやミルク以外の世話はしませんでした。

しなかったというより、できなかった。と言ったほうが正しいかもしれません。

夫の言った

「抱っこしてても、寝かせたままでも一緒なら放っておいたほうが楽。」

の一言が心に突き刺さってました。

「私なんか娘にとって必要ない。どうあやしても泣くんだもの。」

最初こそは、泣き続ける娘の声に耳を押さえ、心が痛みましたが、次第に慣れて泣き続ける横でスマホばかりの日々。

やがて、娘は泣くことをやめ、一人でぼーっと天井を見つめて、起きている間は過ごすようになりました。

Aさんはそこで、子どもの様子が変化したことを変だと思うよりも

「やっと静かになった。」「放っておいたほうが正解だったんだ。」

と思ってしまったのです。

夫はそんな大きな出来事にも気づかず、相変わらず自分のペースで好きなようにくつろいでいます。

Aさんは、誰にも必要とされていない孤独感で、自分の中に閉じこもるようになっていました。

そんな生活が続く中、夫が

「最近子どもの泣き声を聞いてないな?どこか調子がおかしいんじゃないか?」

とAさんに尋ねてきました。Aさんは

「さぁね?何にも考えたくないし私なんか誰も必要ではないんでしょ?」

とどこを見ているのか視点の合わない眼で夫にそう答えました。

「はぁ?お前母親だろ?毎日子どもの様子を見てて、変化とか何も気づかないのか?」

Aさんはその一言に対して

「母親だけが親じゃないでしょ?あなたが面倒見ればいいじゃない。私は最低限のことはしてるわよ。」

それを聞いた夫は、娘の様子を見に、ベビーベットに行き、娘の異様な姿を目の当たりにしました。そして

「お前何やってんだ!子どもの世話もぜずに今まで何をしてたんだ!」

と夫は叫びました。

その時Aさんの中の何かが爆発しました。

「なによ!子どもが産まれたら手伝うとかなんとか言いながら、あなたは好き勝手ばかり!子どもの世話だって何一つしてくれなくて!ほんの少しの間お願いしたときだって、ベッドから落ちて泣いていてもほったらかしで!」

「子どもだって、抱いてもあやしても泣いてばかり!あなた言ったじゃない!寝かせて泣いてても抱っこしても一緒なら楽な方を取るって。」

「私も同じことをしただけよ!ほらっ!おかげて全然泣かないいい子になったじゃない!あなた今まで気づいてなかったでしょ?何もしないくせに意見だけ言わないで!私だけが悪いの?私だけの子なの?私には私の時間は必要ないの?」

支離滅裂になりながらも、Aさんは、日頃からの気持ちを吐き出し続けました。

夫は、呆然とAさんの言葉を聞いていましたが・・・Aさんが話し終わるとこう言ったのです。

「どこの家庭もやってる事だろ。母親なら当たり前にしていることをしないのは、俺のせいだっていうのか?」

Aさんは(もうここにはいたくない)という思いがあふれ子どもを置いて飛び出しました。

その後離婚し、一年ほど実家にいました。

飛び出してから2~3日は夫が有給を取り、子どもの面倒を見ていたようでしたが、手に負えなくなり実家に連れてきました。

私は子どもにもう関心が持てなくなっており、両親が娘の世話をしていました。

両親は反応のない娘に

「ほーら気持ちいいね。」

「お腹いっぱいかな。」

「今度はお外を見てみようか。」

などと声掛けをしながら接しています。

正直(そんなことをしても無駄なのに)と思いながらその様子を、ただ眺める日々が過ぎていました。

何をしても天井だけを見つめていた娘は、次第に両親と目を合わすようになり、感情を表に出すようになってきました。

不思議なことにあれほど何をしても大泣きしていた娘は、実家ではよく食べ、よく眠り、よく笑い全く手のかからない子でした。

母が「Aの感情が子どもに伝わっていたのね。あなたが悲しいと子どもも悲しくなるの。今からでも遅くないわ。ゆっくり親子関係をやり直しましょう」

といった一言から少しずつAさんは子どもと向き合い始めています。

Aさんから

「まだしなきゃいけない。ってレベルだけど、いつか愛せる日が来ればいいなと思ってる。」

という言葉が聞けました。

みゆき

子どもの面倒を1人でみていて疲れてしまって育児放棄したパターンですね。

最近この手のニュースが本当に多いです。

育児放棄して子どもの感情がなくなる前に身近に助けてくれる人に助けてもらってください。

自分の親が近くにいるなら自分の親に助けてもらうのが一番です。

ケース2 愛しすぎ

 

中学時代の同級生のBさんから、同窓会の案内で連絡をしたときに聞いた話です。

Bさんのケース

私の母は、それはそれは私のことを大事に育ててくれました。

食事もおやつもすべて手作り。

毎日かわいい髪型にセットしてくれて、かわいい洋服を準備してくれます。

危ないものがあれば、全て先回りして取り除き、病気の時は付きっきりで看病してくれました。

いつもぎゅーっと抱きしめてくれるそんな母が大好きでした。

幼稚園に行くようになった頃、母はよく園庭で遊ぶ私を見に来ていました。

幼稚園から帰ると母は私に

「B君と遊ぶのはやめなさい。今日もぶつかられてこけそうになっていたし。いつかあなたが怪我をしてしまうわ。」

「ちょっとCちゃんは仕切りたがりね。あなたおままごとでいつもお父さん役じゃない。本当はお母さん役がいいのでしょう?」

などと細やかにお友達とのやりとりに対して注意してきました。

その当時私は

「母は私のことをきちんと見ててくれている。」

と絶対の信頼を寄せていました。

ほかのお友達の話を聞いていても、母ほど色々子どもに対して手をかけている話は聞けなかったからです。

ある日幼稚園の発表会で行う劇の配役きめがあった時です。

題目は「シンデレラ」でした。

私はシンデレラがやりたかった。

しかしCちゃんが配役を勝手に決めてしまったのです。

もちろんシンデレラはCちゃんです。

私は意地悪なお姉さん1に決められました。

もちろん私もシンデレラがやりたい!それが無理なら魔法使いのおばあさんになりたい。と言いましたがCちゃんは

「えー?ママに大事にされててほかの子に自慢するじゃない?意地悪なお姉さんにぴったりよ。」

と言われ、先生はそれを黙ってみているだけでした。

悔しくて泣きながら園バスを降りてきた私を見て、母は

「どうしたの?」

とすかさず話を聞いてくれました。

私はしゃくりあげながら今日の出来事を母に伝えました。

話が終わらないうちに母は幼稚園へと電話を掛けたのです。

「どういうことですか?うちの子はなぜ自分のやりたい役の意見を聞いてもらえないのですか?」

「Cちゃんの意見ばかり取り入れるのはなぜですか?」

「母親なら子どもにかける当たり前の出来事をお友達に話すことは自慢ですか?」

それを聞いていて私は、

「母はいつも私の思いを大事にしてくれる。」

と安心したのを覚えています。

途中まで聞いて、私は外に遊びに行きました。母はまだ電話で話をしていました。

次の日幼稚園に行くとCちゃんから

「あんたのママのせいで、私が悪者になったじゃない!私は本当のことを言っただけなのに。」

先生からは「シンデレラはあなたになったわ。どの役も大事なのに・・・」

と言われました。

私はその時は何を言われているのかわかりませんでした。

そんな調子で私は学校生活に突入したのです。

勉強も母がそばで、わからない点や、予習復習も付きっきりで教えてくれました。

お友達と言い合いになれば、必ず母が相手に話をし、私を守ってくれました。

相変わらず食事や服装、友達関係まで、私が困らないよう先々に手をまわしてくれました。

中学生になるころには、はじめて好きな男の子ができました。

告白をして、OKをもらい私は母に帰宅して真っ先にそのことを伝えました。

母も嬉しそうに、相手の家のことや、性格など細かく聞いてきました。

私はその時(母も私の好きな人に関心を持ってくれているんだ)と思っていました。

ですが、私のためになる人物かを探偵を使い調べるためだったのです。

その情報で、母は私にふさわしくないと彼を判断したようでした。

何が基準だったかは定かではありません。

そして彼から

「ごめん。俺は君のこと大好きだけど、君の母親はもううんざりなんだ。別れよう。」

と付き合い始めてまだ2週間くらいの時に突然言われました。

私は何が何だかわからず…理由を彼に問いただしましたが、ただ一言

「君の母親に聞けよ。」

と言われたのです。どこをどう帰ったのか覚えていないくらい、近道や細い路地を抜け家に着くと、母に

「彼に何を言ったの?今日突然別れようって言われたわ!お母さんが原因だって!なにしたのよ。」

ただいまも言わず、母に詰め寄りました。母は何食わぬ顔で

「あら、当たり前のことをしただけよ。あなたはあの男の子とこのまま付き合ったら悪い子になるわ。お母さん今まで、間違ったことを言ったり、したりしたかしら?あなたのためにならなかったことがある?」

と言いました。

私はそう言われると、今まで私が困らないように手を尽くしてくれた母の行動に間違いはなかったことを思い出しました。

今考えれば、そう思い込んでいただけでしたが、当時は母に信頼のすべてを置いていたのです。

高校も、大学も、母が選んだ学校に進みました。

この頃はもう、自分の考えや意見は持たない…いいえ持てなくなっていたのです。

今私は30代になりました。

仕事も母がしなくていいと言っているので無職です。

みゆき
私の同級生にこの手の人が何人かいます。

30代で親元離れれない人はこれからの人生きついのかな?と思っています。

せめて何かアルバイトなりをしていたら変わっていたのかも知れませんね。

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こんなケースも

 

両極端なケースを2例紹介しました。

それ以外でも、日常にあふれている非常識な親子を紹介したいと思います。

叱らない育児

「叱らない育児」という言葉を耳にする機会が多くあります。

叱る行為は、子どもの自由で柔軟な発想をつぶしてしまい、個性が活かされない。

という理由から、「叱るの」ではなく「教えて」育てる育児方法です。

もちろんきちんと善悪を見極めて「教えて」育児できれば最高だと思います。

しかし、勘違いをしている人を多く見かけます。

例えばスーパーで、カートを押しながら走り回る光景や、陳列してある商品を勝手に触ったりしている子どもたち。

母親は

「あらあらだめよ~。」

なんて言いながらにこにこして、止めさせるわけでもなく眺めている。

一度は見かけたことがあるのではないでしょうか?

叱らない=野放しと勘違いしている親が多いのも事実です。

このまま大きくなれば、人に迷惑をかけても問題ないと、子どもは勘違いして大きくなる可能性があります。

周りの人たちも注意したいのはやまやまだけど、下手に声をかけたら

「うちの子がいじめられている。」

「うちの子は悪くないのに他人が口を出す。」

と逆に悪者にされたり…と言ったケースも見受けられます。

何でもご褒美

子どもが頑張ったら、ご褒美を約束する方も多いと思います。

「受験に合格したら。」

「テストで100点取ったら。」

「お手伝いをたくさんしてくれたら。」

など理由は様々ですが、子どもが頑張ったんだから…と思う気持ちは皆同じです。

しかし最近では何でもご褒美で子どもを引き付ける親が増えています。

日常生活では当たり前にしなければいけないことでもご褒美を設定するのです。

金額的にもかなり高額なものが多く、ある知人の家庭では

「マラソン大会に参加して、完走したらTVゲームを買ってあげる。」

と約束したそうです。

1位ではなく、完走と聞いて私は驚きました。

マラソンが苦手で、参加を嫌がるのかと思い、聞いてみると

「ううん。走るのは得意だし、完走も楽勝なんだけど、寒いから参加したくないっていうから。」

理由を聞いて、もう驚きを通り越してあきれました。

しかも、約束したTVゲームは最新のもので、売り切れ続出している高額なものです。

物でつらないとやらなければいけないことができない子ども…

しかも最初は、おやつ2個や、ゲームをする時間を1時間プラスといった、かわいいご褒美だったそうです。

だんだんエスカレートして、金額もどんどん上がっていったそうです。

ほしいもの全部

今は少子化で一人っ子の家庭も多くなっています。

それに比例して共働き世帯が当たり前になってきています。

子どもを愛するがあまり、ほしがるものを何でも買い与えてしまうという話を聞きました。

おもちゃやゲーム、ブランド物のバッグなど

「お友達が持っているから。」

と言われるとつい買ってしまうそうです。

欲しがれば買ってもらえるため、すぐ飽きて放置されている、山のような品物であふれていると嘆いていたそうです。

それでも

「おねだりされるとダメって言えないのよね。」

「お友達にも自慢してる姿をみると止められなくて。」

と言っていたそうですが、我慢ができない。

ほしいものは手に入れないと気が済まない。

その子の将来が心配です。

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まとめ

  • 一人育児の落とし穴
  • 愛しすぎてもダメ
  • 日常にあるダメ親と子どもって?
  • 叱らない育児の勘違い
  • 何でもご褒美?
  • 愛情はものでは買えない

私には2人子どもがいます。

まだ小さいので、これからの子育てのアドバイスや、参考になりそうな情報をよく調べたりします。

テレビをつければ、虐待で命を落とした子どもたちの悲惨なニュースが頻繁に流れてきます。

虐待に限らず、ネグレストで学校にも行けない子どもや、お腹をすかせた子どもが保護されたニュースなど、とても胸が痛いです。

夫も教育関係の仕事のため、今時の小学生や学生たちの様子を話してくれます。

また、スーパーや公園でのママ友たちとの会話でこんな驚きの話を聞いて本当なの?と信じられませんでした。

せめて人に迷惑をかけないよう、物のありがたみを大切にする子どもになって欲しいと思います。

子どもを喜ばせてあげたい、やる気を出すために何か欲しいものを提示したら…初めはみな思う感情です。

それがエスカレートしてしまうと、子どもをダメにする「ダメ親」に誰もがなってしまう…

そんな危険性はすぐ隣に潜んでいるのです。

何か行動する前に、ちょっと一線を引いて自分がしようとしていることを見つめなおし、気を付けて行動したいですね。

 

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