中学生になると、小学生の頃よりも生活が充実してきます。
勉強を頑張る生徒。
部活動に力を入れる生徒。
中学校では自分の頑張りを発揮できる場面がぐっと増え、小学生の頃とは違った充実感を持つようになります。
毎日、生き生きと通学していくお子さんを見て、成長を実感してる親も多いのではないでしょうか。
中でも、中学生になって最も変化するのは「友人関係」です。
クラス、部活動、学校行事。
様々なシーンで様々な友人と関わりを持ちます。
友人が増えはじめるのは嬉しいことですが、必ずと言っていいほど「悩み」も増えてきます。
女子中学生は無邪気で元気。
その反面、多感でナイーブです。
顔ではニコニコ笑っていても、心の中は穏やかじゃない…。
なんて日もあったりするものです。
未熟な中学生同士は関係をこじらせてしまうことも、しばしばあります。
「友人関係」で悩んだ経験は、親御さんにもあるのではないでしょうか。
「友人関係で悩んだ時、どう解決したらいいの?」
「親には相談したくない。誰に悩みを打ち明けたらいい?」
「娘の悩みに親は介入していいの?」
女子中学生の「お悩みと解決策」をご紹介したいと思います。
目次
女子中学生のお悩み
女子中学生の「友人関係の悩み」でよくあるものを紹介します。
スクールカースト
中高生時代には「スクールカースト」というものが存在したりします。
- 発言権があるのは「上位の人」
- 同調して盛り上げるのは「真ん中の人」
- 「それ以下の人」はただその空間にいるだけ
というような「立ち位置」がクラスの中で決まっていたりします。
中高生の間は「自分の個性」よりも「どこに属しているか?」ということの方が重要と思いがちです。
どの立ち位置にいても、スクールカーストで悩んでいる中学生は大変多いです。
- 「上位のグループにいたい!」という思いが強く、話題に付いていくのが必死。
- リーダー格の人にグループから外されないよう、当たり障りのないことしか言えない。
- 上位のグループに属しているが、はっきり言って、心地よくない。楽しくない。
- クラスの中では「中の上」。いつも上位の人達に同調してばかり。自分を出せない。
- なんであの子が「上位グループ」で、自分は「真ん中のグループ」なのか。悔しいと思ってしまう。
- 気にしないようにしていても「イケてない人」「目立たない人」という扱いをされるのは不愉快。
- クラスの決めるべきことが、上位の人達の意見だけで決まってしまう。
上級生との関係
小学生時代は1,2学年差の生徒は「年齢の近い友達」という感覚だったのに、中学生になった途端に、「先輩」という存在に変わります。
部活動などを始めると、同級生だけでなく、上級生とも関係を築いていかなければなりません。
昔のような厳しい上下関係はあまりないようですが、はじめて経験する上級生との付き合い方に戸惑う中学生はとても多いです。
- 小学生の時に一緒に遊んでいた1つ年上の友達が部活の「先輩」になり、急に厳しくなった。
- 先輩が怖いから部活に行きたくない。
- 挨拶や制服の着方など生活面のことまでチェックされて注意される。
- 気に入っている後輩と、そうではない後輩の接し方が違う。
コミュニケーションツールでの悩み
今では中学生が「スマートフォン」を持っていることが普通になりつつありますね。
私の友人の娘さんも、メッセージアプリなどで「グループ」を作り、数人で連絡をとることが頻繁にあるようです。
このコミュニケーションツールが悩みの種になっている中学生は多くいます。
- 数人でやりとりしているのに、自分の発言に対しては誰も反応してくれない。
- 仲の良いグループだと思っていた人達が、自分を除外したグループを作っていた。
- 遊びの誘い等を自分から書き込んでも、いわゆる「既読スルー」。一向に誰からも返信はない。
- 自分には分からない話題で盛り上がって、なかなか会話に入っていけない。
いじられる
気心が知れた友人のことは、からかったり、笑ったりできるものですが、度を過ぎるとだんだん嫌気がさしてくるものです。
みんなの前でけなされたり、笑いのネタにされたり、いわゆる「いじり」というものに悩まされている人も。
「友達も悪気はないし…。」と思い、最初は笑って済ませていても、度重なると傷つくようになります。
「いじり」が「いじめ」になっていないか、周囲にいる人も注意が必要です。
- 友人と自分は仲がいいから、ネタにされてもいいと思っていたけれど、あまりも言葉がすぎると悲しくなってくる。
- 傷ついた顔をすると、ノリが悪いと思われそう。無理して笑っている。
- いじりがエスカレートして、クラスみんなから笑いものにされている気がする。
経験談「その時どう解決したの?」
三人の友人の経験談を紹介しますね。三人とも、中学生の娘さんがいます。
「友人関係」で悩んだ時どう解決したでしょうか。
Aさんの場合
私の娘は中学2年生です。
1年生の頃は楽しそうに学校に通っていましたが、2年生になって学校に行きたがらない日が増えました。
「何かあったの?」と聞くと、「仲間外れにされている。」と打ち明けられました。
仲良し5人グループでよく一緒に行動をしていたようですが、ある日突然、自分だけ無視をされるようになったとのこと。
話しかけても、聞こえないふりをされたり、目を合わせないようにされたり…。
本当に辛い思いをしているようでした。
学校が辛い場所になりつつあったので、私は娘に「楽しい環境を作ってあげたい。」と考えました。
娘はダンスが大好きなので、近所のダンススクールに通ってみないかと勧めました。
しばらくは迷っていたようでしたが、私から背中を押されスクールに入会しました。
すると、すぐに娘はダンスに夢中になり、
「踊っていると嫌なことなんて忘れてしまう。」
と言うようになりました。
同年代の友人もたくさんでき、今では、大会に出場したり、同じ目標に向かって頑張る仲間がたくさんできたのです。
好きなことをして「自分を発揮できる場所」をみつけた娘は、変わりました。
学校以外の環境に自分の居場所があると、不思議と学校での悩みなど気にならなくなりました。
そのうち、自然と「仲間外れ」などの嫌がらせはなくなったそうです。
Bさんの場合
私の娘が中学3年生の頃の話です。
娘は楽しそうに通学しており、親としては安心して見ていました。
テニス部に所属して、いい仲間もできたようでした。
ある日、自分の仲良くしていた部活メンバーから、
「Cちゃんを明日から無視しよう。」
と連絡がありました。
リーダー格の友人が「Cちゃんが最近ムカつく。」と言い出したのが発端だったようです。
娘は正義感が強いタイプだったので、
「私は無視はしない。」
と返信をしたと言っていました。
次の日、「Cちゃん大丈夫かな?」と心配しながら部活に向かうと、仲良く会話をしているリーダー格の友人とCちゃんの姿が目に飛び込んできました。
「Cちゃん、無視されなくてよかった。」
と安心したのもつかの間、自分に対して、よそよそしい部活メンバーの態度に気づいたのです。
前日に「私は無視はしない。」と返信をしたことにリーダー格の友人が腹を立て、無視をする標的が娘に変わったようでした。
仲間外れは長期に渡り、娘は学校を休みがちになってしまいました。
そのうち勉強に遅れが出始めたので、家庭教師をお願いすることにしました。
少しずつ勉強の遅れを取り戻せたのは本当によかったですし、とても感謝していることは、「勉強以外のアドバイス」もしてくれたことです。
親である私には話しにくいようなことも、先生に相談すると親身になって聞いてくれたそうです。
先生は、
- 友達が自分の悪口を言っていても気にしないようにしていた
- 自分は部活をやめたら悩みもなくなった。その分、勉強に集中できるようになった
- 中学校の友達だけが全てではない
など自分の経験を話し、アドバイスをくれました。
先生の前向きな話のおかげで、娘がみるみる元気を取り戻しました。
親以外にも相談をできる大人が傍にいることは娘にとって本当によかったと思います。
娘は、今は元気に通学できるようになりました。
学力向上も兼ねて家庭教師の先生には今もお世話になっています。
Cさんの場合
娘は中学2年生です。
クラスの中では、目立っているグループに所属しているようでした。
リーダー格の友人である「OOちゃんに嫌われたくない」とかよく言っていたので、「少し無理をして付き合っているのかな?」という印象でした。
娘はいわゆる「いじられキャラ」だったようで、よくグループ内でからかわれていました。
だんだん「いじり」がエスカレートし始め、娘はグループにいるのが辛いと思い始めたようです。
からかわれる度に、傷つくようになり、表情が曇るようになってしまいました。
そんな時に「最近辛そうだけど、大丈夫?」と声をかけてくれたのは別のグループの友達でした。
その友達は、小学校の時から同じクラスでしたが、
「あの子とはグループが違う。」
「目立たないグループの子。」
などと娘は思っていたそうです。
中学校に入ってから特に接点を持たなくなっていた友達が、心配して声をかけてくれて、娘は今グループ内で辛い思いをしていることを全て打ち明けました。
友達は静かに話しを聞いてくれて、辛い気持ちを受け止めてくれたそうです。
それから娘はグループを徐々に離れ、心配をしてくれた友達と友情を深めて行きました。
この出来事で、娘は「本当の友達」に気づくことができました。
大切なのは
「どのグループに属しているか。」
がではなく、
「お互いを思いやれる友達。」
だということを身を持って学びました。
娘は今ではもう大学生です。あの時手を差し伸べてくれた友達とは今でも親友です。
解決策は・・・?
Aさんは学校以外に目を向け、自分の居場所を作ることで悩みを解決しました。
中学生が自分を発揮できる場所は学校だけではありません。
今、悩みを持っている人は好きなこと、興味のあることに、思い切って飛び込んでみるのはいかがでしょうか?
自分が楽しいと思える環境や、自信を持てるものがあれば、不思議と友人関係の悩みなどはちっぽけに思えてくるかもしれません。
Bさんは親以外に相談できる大人と出会えたことによって解決しました。
思春期の中学生はとても多感です。
自分の親にはなかなか話せなかったり、
アドバイスも素直に聞き入れることができなかったりするものです。
両親以外の大人に話すと、親とは違う目線でのアドバイスがもらえたり、経験談を話してもらえたりするものです。
Bさんの場合は家庭教師の先生でしたが、身内の大人でもいいと思います。
自分が心を開ける人に話すことで解決に向かうかもしれません。
Cさんの場合は、辛い経験をしたことで、自分に本当に必要な友達に気づくことができました。
もし、無理をして付き合っていると感じたり、仲間外れにあっている人は、自分と友達の関係を「見つめ直す機会」にしてみてはいかがでしょうか?
誰かを傷つけたり、辛い思いをさせることで成り立っている友情は、決して「本物の友情」とは言えないのです。
冷静に周りを見渡せば、意外と近くに本当の友達と呼び合える人がいるかもしれません。
中学校はたったの3年間。
学年が変わればクラス替えもあります。
学校やクラスが世界の全てではありませんし、今持っている友人関係の悩みがずっと続くことは、まずありません。
学校以外の環境に目をむけること。
話せる大人に相談してみること。
本当の友達は誰なのかを考えてみること。
解決に向けてこれらの努力をしながら、「この悩みがずっと続く訳ではない」と気楽に考えてみてほしいと思います。
親ができること
中学生は難しい年齢です。
お子さんとコミュケーションをとることに難しさを感じている親御さんも多いと思います。
お子さんも親には「心配をかけたくない」「恥ずかしい」という気持ちが先行してしまいがちです。
でも実は、世界中どこを探しても、お子さんの絶対的な味方は「親」以外にいないのです。
そんな「絶対的味方」の親御さんがお子さんにしてあげられることとはなんでしょうか?
いつでもオープンでいる
思春期の女子中学生は本当にナイーブです。
親に悩みを話せない、話したくないお子さんはたくさんいると思います。
「どうせ話してくれないから…。」と諦めずに、
「いつでも聞くよ。」という姿勢を示しておくことが大切です。
- 基本的なことですが、毎日優しく「おはよう」「お帰り」「お休み」を言うこと
- 食卓で「学校は楽しい?」と自然に声をかけてみること
継続してみて欲しいと思います。
「お母さん(お父さん)はいつでも受け入れてくれる。」
という安心感は思春期のお子さんにとって心の支えになります。
ひたすら話を聞く
お子さんが悩みを打ち明けて来たら、ひたすら耳を傾けましょう。
向きあって話しを聞いてもらって、共感してもらうことで気持ちが軽くなったりするものです。
聞いてもらえる親御さんがいると思うと、お子さんはとても心強いはずですよ。
頭ごなしに「そんなことで悩むのはやめなさい。」などとは言わずに、
「~してみたらどうかな?」「気にしないでいいんじゃないかな?」
などと優しくアドバイスをしてあげて下さい。
お子さんの「解決力」を信じる
「かわいいわが子の悩みを聞くと、居ても立っても居られなくなりそう!」
お気持ちはよくわかりますが、感情的に先生に抗議したり、友人の親御さんに直接連絡するようなことはしないようにしましょう。
状況が悪化してしまうことが考えられます。
中学生はまだまだ未熟ですが、失敗や修復を繰り返して、関係を築いていく力を身に着けていきます。
基本的にはお子さんの「解決力」を信じて、状況を静かに見守りましょう。
SOSを見逃さない
友人関係で悩むことは誰しもあることですが、「いじめ」に発展することが一番心配です。
お子さんが悩んでいることがわかったら、「SOS」を出していないか注意して見守ってあげて下さい。
お子さんが何かを抱えている場合は様子に変化が出ることもあります。
- 登校の時間になると体調不良を訴える
- 食欲がない
- ぼーっと物思いにふけっていることが増える
- 帰宅後、疲れ果てて眠ってしまう
- 忘れ物が増える
など。
お子さんの様子や体調の変化が続く場合は、学校の先生やスクールカウンセラーに相談することをおすすめします。
まとめ
●女子中学生に多い「友人関係の悩み」は?
- スクールカースト
- 上級生との関係
- コミュニケーションツールでの無視など
- いじられる
●解決策は?
- 学校以外の環境に目を向け、自分の居場所を作る
- 親以外で話をできる大人に話してみる
- 「どのグループに属するか」ではなく「本当の友達」を見つける
- 世界は「学校」や「クラス」だけではないことを忘れない
●親ができること
- いつでもオープンでいる・・お子さんが心を開いて相談できるようなスタンスでいることが大切です。
- ひたすら話を聞く・・話を聞いて共感してもらえることで気持ちが軽くなります。
- お子さんの「解決力」を信じる・・基本的には「子どもの問題」に介入せずに見守ることも大事です。
- お子さんの「SOS」を見逃さない・・お子さんが何かしらの問題を抱えている時は変化が出ることがあります。
- 様子や体調の変化が続く場合は学校の先生やスクールカウンセラーへ相談しましょう。
中学校生活は貴重な3年間です。
一生忘れることのない良い思い出もできますし、一生忘れることの出来ない嫌な思い出もできる時期です。
親御さんが我が子のことを心配するのは当然のことですが、親御さん自身も同じように良い経験も嫌な経験もしながら成長してきたはずです。
まずは見守ってあげましょう。
そしてわずかなSOSを見逃さないようにアンテナを張っておきましょう。
いい友人と出会って素敵な中学校生活になることを祈っています!
中学生はとにかく多感な時期になりますよね。
中には「友達から仲間外しにされている。」と考え込むこともあるかもしれません。
さらに反抗期とも重なりますので、周りの大人や学校の先生と対立することもあります。
対立のあまり
「もう学校には行かない!」
とそれ以降学校行かなくなる人も中にはいるかもしれません。
しかし、学校行かなくて不登校になっても勉強さえできてたら今の時代高校には行けますよ。
昔と比べまして不登校の生徒に対する配慮はかなり進んでおりますので、定期テストの時に登校して成績が良ければ高校へは行けます。
この記事では初めは些細なことで担任との対立が始まり、反抗期の抵抗として不登校になった女子生徒が、家庭教師によって学力を復活させて高校合格した話になります。
不登校になっても成績さえ良ければ高校には行けます。
この記事を読んでいただき、沙耶みたいに立ち直ってくださいね。
最近、中学生の娘さんを持つ友人と会いました。
「中学生って難しい。」と悩んでいる様子でしたので話を聞いてみると…。
娘さんの「友人関係のお悩み」を話してくれました。
思い返せば、私も悩み多き中学生でした。
学校生活や、成績のこと…。
特に悩んだのは私も「友人関係」のことだった気がします。
大人になった今思えば、とても些細なことを中学生の頃は深刻に悩んでいましたよ。
今回は友人の体験談と一緒に「女子中学生」のお悩みに注目してみようと思います。