「子どもが小さいうちに、スイミングを習わせてみたい」
そう考える親は多いと思います。
しかし、10人中、10人が習って良かったというものではないです。
もし、あなたの子どもが「習って良かった」と思えれば、すばらしい経験になるでしょう。
しかし、「スイミングなんて行かなければよかった。」そう思わせてしまう可能性があるんです。
子どもがやりたい、と始めたスイミングを続けやすくする動機づけや親ができる“励まし”の効果的な方法について、ご紹介します。
また、私や知人の体験談を交えて、スイミングに通い続けた事例、嫌になった事例についてお伝えします。
通い始める前に、親が「スイミングって、そういうものなんだな」と知ると、想定外の後悔をしなくて済みますよ。
子どもに無理にやらせてしまった。
続かなかったことで失敗経験をさせてしまった。
そうならないように、ぜひ参考にしてみてください。
目次
スイミングを習う目的って何だろう
スイミングスクールで習う事をおおまかにあげてみます。
- 水に慣れる(遊ぶ)
- 水に顔をつけて潜る
- 泳ぎながら呼吸する方法を学ぶ
- 力を抜いて浮く方法を身に付ける
- 足をバタバタして水を進める
- 手を使って泳ぐ方法を身に付ける
- 段階的にクロールや背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライなど泳ぎ方を身に付ける
- より速く泳ぐテクニックを身に付ける
等々、スイミングを習う目的として、得られる事はたくさんありますよね。
例えば、
たくさん運動する体力
教わったことを身に付ける努力
正しい泳ぎ方
スクールで出会う友達
子どもがやりたいと思える、やりがいを感じる場合は順調です。
しかし、気づかないうちに、親が子どもにやらせたいだけという危険な状態になってしまうかもしれません。
子どもがやりたくて始めたのに、途中で習い事が嫌になる理由はたくさん出てきます。
習い事楽しくないな…そう子どもが感じ始めたときに、親と子どもお互いの気持ちのズレが起きてしまいます。
では習い事が嫌になる理由とは何があるのでしょうか?
習い事が嫌になる理由
スイミングスクールのホームページから短期体験(無料体験)を申込みして参加。
年齢に合わせた水遊びや、簡単な浮き輪の使い方練習。コーチは入会してほしいからウェルカムな笑顔でお迎え。
当然、子どもも親も、「通いたい!」そうなります。
いざ、長期利用開始。
遊び感覚で楽しく通っていたのは数か月。
いつの間にか、泳ぎ方の練習ばかりの日々。
泳ぎのフォーム、スピードの指摘、他の子との比較でコーチからは「もっとがんばれ」というような、声掛けが増えてきます。
子どもからすると、「こんなところだったっけ」と思う瞬間が1度や2度はあるはずです。
子ども「最初の頃、足場を歩いたり、大きな浮き板の上で、泳がない遊びをして楽しかったなぁ、どんどん、級が変わった事は、褒めてもらえてうれしいけど、だんだんしんどくなってきたなぁ。」
最初の短期体験(無料体験)で楽しい部分だけを見ていると、こんなことになります。
他の子どもが、本気で練習している様子も、具体的にわかるように見学、体験をしてください。
家から通える場所、楽しい体験だけを判断材料に、通うことを決めてしまうのは早いです。
どんなスイミングスクールなのか、そこに通うことで、子どもや親の目的が達成できるのかを意識して選びましょう。
とはいえ、完璧なスイミングスクール選びが出来ても、子どもが通いたい気持ちは、長期利用中に変わってしまう事があります。
少なからず、親としては、「思っていたようにはいかないな」となる事も覚悟しておきましょう。
目的によって、スクール、コースの流れの選び方は違う
スイミングを習う目的はさまざまです。
- アスリートを目指して選手コースがあるスクールにいきたい
- なにかのスポーツに打ち込めるようになってほしい
- 学校で困らないように、4泳法(クロール、平泳ぎ、バタフライ、背泳ぎ)が出来るようになりたい
- 泳ぐ事を好きになってほしい。水になれればいい。
スクールによりますが、コースや級によって、取り組みが決まっています。
引用 スクール紹介 – 進級基準・レッスン|ルネサンス ジュニアスクール | キッズ・子供のスイミングスクール・テニススクール・ダンス教室
あなたと子どもは、スイミングに何をもとめますか。
いつまでにそうなりたいですか。
そのために、時間、労力、お金をどの程度かけるのか、計画を立てましょう。
モチベーションになるものがあると強い
嫌になった時、目的(ゴール)に向けて、短期目標(スモールステップ)が重要です。
短期目標は、1ヵ月に1回や、級が変わる時など、定期的に見直すといいですよ。
短期目標を決めるときのポイントです。
- 子どもと一緒に決めた目標か
- 短期目標の言葉は、親でなく、子どもの言葉が入っているか
- 子どもが、達成できるイメージがもてる、小さめの目標かどうか(スモールステップ)
- 親、子ども、どちらからも見えるところにあるか(貼っておく等)
- 具体的な数字が入っているか
- ポジティブな言葉かどうか
- すでに達成した目標を過去形の言葉で書き出す
- 親が子どもの変化を見て、成長を確認できることか(30秒潜れるようになった等)
- できなかった場合に、親がネガティブな言葉を言わないようにできるか
- 目標自体が子ども自身のよろこびになり、別のご褒美がなくても取り組めるか
- わくわく楽しめる目標か
悪い例 ◎月末までに、クロールを泳げたら、ゲームを買ってもらう。
良い例 ◎月末には、クロールで25M泳げるくらい上達していて、おじいちゃん、おばあちゃんに自慢しにいく。
親の態度が習い事を続けるモチベーションになる
子どもが楽しくないからやめると言って、すぐにやめていたら、何も続きません。
そんな時、親の“笑顔”と“褒め言葉”が、長続きの秘訣です。
例えば、スイミングスクールが終わった後の親子の会話を基に、子どもの心境を考えてみましょう。
子ども「あぁ、今日もコーチに泳ぎ方の指導されたなぁ。ほかの子はそんなに言われてないのに。なんで自分だけ言われるんだろう」
親 「今日もがんばったね!見ていたよ」
笑顔で子どもに語りかける。
子ども「うん、でも、コーチに指導されて、結構しんどかったんだよ。ほんと疲れた」
親「泳ぎ方を指導されたんだね、疲れるぐらいがんばったのはすごいよ」
子「うん、ほんとがんばったんだよ、すごいでしょ」
親「ほんとすごい!お疲れ様」
これも笑顔で子どもに言う。
人の気持ちはポジティブとネガティブ、いつもどちらかに揺れています。
疲れている時、自分の思うようにいかないときは、特にネガティブに揺れやすいです。
そんなときに笑顔で励ましてくれる相手がいると、揺れている気持ちが少しポジティブにかたむく手助けができます。
コーチの指摘に対して、ネガティブな気持ちで受け止めると、「怒られた」「しんどい」という気持ちがいっぱいで、スイミングに通いたくない気持ちになるかも知れません。
しかし、ポジティブな気持ちで受け止めると、「自分はがんばったんだ」「目標に近づいている」と、自分の行動に価値を見つけやすいです。
子どもが、小さなうちは、励ましてあげることで、ポジティブな気持ちをもつ習慣を練習させてあげましょう。
考え方をポジティブにする習慣が身に付けば、大人になった時に失敗や壁にぶつかっても、前向きな人になれますよ。
体にも影響、泳いだらアフターケアが大事
最新のスイミングスクールは、「水質」「塩素濃度」など、安全性やきれいな水をアピールするところも多いです。
それでも体のケアとして、気にしておいた方が良い事はあります。
- 塩素濃度が低いと、プールの水から、雑菌やウイルスが子どもの体に付きそう
- 雑菌やウイルスを弱らせるため、プールの水には過剰に塩素が入っていそう
- 塩素の影響で、目が赤くなったり、髪がパサパサ、皮膚がカサカサになる
- 水の中でうつる、結膜炎やプール熱、水いぼなどの感染が気になる
体に影響が出ないよう、アフターケアは以下の通りです
- 塩素を落とすため、お風呂やシャワーでしっかり洗い流す
- 長時間、塩素の入った水の中にいたときの皮膚は、ふやけて脆くなっているので、やさしく丁寧に、かつ素早く洗い流す
- 屋外の場合、紫外線のダメージも受けるので、入浴後にかならず保湿する
子どもがやめたいと言う時にどう決断する?
通い始めた時の目的は何だったでしょう。きっとわくわくしたイメージがあったでしょうね。
親としても、子どもに期待していたと思います。
・水に慣れて欲しかった。
・〇〇メートル以上、泳げるようになって欲しかった
・学校で困る姿はみたくない
・一つでもがんばるものを運動で見つけて欲しかった
すでに、最初の目標が達成できている、もしくは、子どもが目標に対して取り組みたくないのなら、新しいことにチャレンジする時間をつくるためにやめてもいいのではないでしょうか。
スイミングをあっさりやめた子どもの体験談
知人(Aとします)の体験談です。
小学校3年生から通い始め、最初は楽しかった時期もありました。
1年ほど通った頃、クロールの練習ばかりで楽しくないと感じだした時、仲良くなった友人がやめることになりました。
それをきっかけにやる気がなくなり、目標もなく、数か月後、Aさんの子どもも、やめてしまいました。
小さなきっかけですが、気持ちが維持できなければ、ずっと楽しんで出来る習い事ではありません。
続けるか、やめるべきか、あと、どれぐらい続けようか。
やめ時が難しいため、最初から、具体的なゴールが無いと、小さなきっかけで、続かなくなる習い事だと感じます。
スイミングは嫌いでも続けられた子どもの体験談
知人(Bとします)の体験談です。
小学校2年生から通いだし、特にスイミング続ける目標がありませんでした。
コーチに指導されることもしんどいと感じる方で、スイミングに行くことを嫌がる時もありました。
良かったのは、いつも、おじいちゃんが送り迎えをしてくれていた事です。
おじいちゃんは笑顔で、Bさんの子どもが、その日どんな練習をがんばったのか聞き、「うん、うん、そうか、えらいな」と話を聞いてくれました。
また、スイミングの帰り支度が終わったら、スクールの中にある自動販売機で、おじいちゃんがご褒美にいつもアイスを買ってくれていました。
帰りの車の中で、それを食べることがうれしくて、疲れたことを忘れて気分転換になりました。
特別スイミングが上達したわけではないですが、結果として、小学校6年生まで続けることが出来ました。
余談ですが、体重に関しては、やめた後よりも、スイミングに通っていた時の方が、5キロほど太っていたそうです(笑)
甘いものは、食べ過ぎ注意ですね。
親目線の声
スイミングを習わせた後、親が気してしまう事もあります。
- 寒い時に水に入るからか、風邪をひきやすくなった気がする
- 子どもが余計に水を怖がるようになってしまったらどうしよう
- ママ友同士の対抗意識が出来てしまった
- 先生が厳しすぎて、ついていけなかった
- 子どもが嫌がるのに、強引に続けさせてしまった
- 月4回程度ではあんまり上達しなかった。予算は高くなったが、回数を増やしたら早く泳法を覚え、泳げるようになった。
- 子どもがやりたいと言うなら続けさせたい、そうでなければ親がやらせても意味がないと思った。
心配はつきものですが、これは嫌だなと思う物があった方は、一度子どもと話し合ってみても良いですね。
まとめ
- 楽しいと思ったスイミングが、練習中心の厳しいものだと気づいて、「行きたくない」と言い出す子どもの心境を知っておく。
- 心のケア
根性論ではなく、親の接し方で、続くかどうか変わる。
笑顔で、励ましてあげる「今日もがんばったね、偉いね」
その一言が、コーチの指摘を目標と感じるか、怒られてへこむだけかを左右する。 - 体のケア
肌を健康に保つことは大事。スイミングに通うのなら保湿、紫外線ケア、感染症の予防を心がける。 - 習い事の止めどきは、子どもが目標に取り組みたいかどうか。
止めても別のことに挑戦する時間ができると前向きに考える。
「スイミングを習って良かった」と思えれば、すばらしいです。
なるべく、続けてほしいですよね。
続ける動機づけや親ができる“励まし”の効果的な方法や、体のケアを知っていれば、長続きしやすいです。
しかし、中には「スイミングなんて行かなければよかった。」そう思っている方もいます。
私の意見としては、スイミングの以外の習い事でいいのではと思います。
日常で楽しい話題にあがるような習い事、親が「がんばったね」と子どもに言ってあげられる習い事やスポーツは、ほかにも見つかると思います。
親子で、スポーツの試合を直接観戦したり、テレビ観戦したり、親がその競技を説明してあげたり、体験する機会をつくったり。
どんなことでも、始める前に、情報収集をし、親が「そういうものなんだな」と知っていると、想定外の後悔を減らすことが出来ます。
子どもに無理にやらせてしまった。
続かなかったことで失敗経験をさせてしまった。
そうならないように、ぜひ参考にしてみてくださいね。
実際私の同級生にも水泳を習っている方いました。
私の職場の先輩も自身が水泳を習っていた関係でお子様にも水泳を習わせようと先輩が自身の友人に相談した所、先輩の友人のお子様自身の話を聞いて先輩は水泳を習わすのを辞めたみたいです。
その理由は知人の体験談の中にあります。