「◯◯ってどんな漢字だっけ?」
「◯◯の漢字ってこれ使って良いの?」
小学校に通い始めて早3年…皆様のご家庭ではこんな会話、出る事はありませんか?
娘の通っている小学校では、2年生の時点で6時間授業の日があり、3年生となった今は、多い時で週に3日が6時間授業となっています。
また、国語の時間は時程に変更がなければ毎日あり、漢字は1日に3つ覚えてくるんです。
宿題こそ多くはないのですが、その代わりに自主学習用のノートが配られており、月曜日には必ず提出する事になっています。
私個人の率直な感想としてはただ1つ…。
「小学生、大変…」
この一言に尽きます。
さて、冒頭に戻りますが
「毎日毎日新しい漢字を覚えて来てるみたいだけど、ちゃんと覚えきれてるのかな?」
と思っていた矢先、こんな言葉が2年生の2学期を過ぎた辺りから出始めました。
1年生から2年生のはじめ、というのはそこまで画数の多いものもなく、日常生活でもよく目にする機会のある漢字が多かったです。
しかし、3年生になると、だんだんと画数の多いものが増え、似てる漢字であったり、送り仮名が必要だったりと子どもにとっては試練の連続です。
「ここ、一本線が足りなくない?」
「この漢字の送り仮名、足りない気がするよ?」
なんて、ついつい宿題の最中に声を掛けてしまい、
「もう!見ないで!」
と、反抗期も相まって、機嫌を損ねてしまう事も恥ずかしながら多々ありました。
このままでは漢字が嫌いになってしまうのでは?と思い、我が家で色々な方法を試してみました。
今回は覚える、記憶する、という観点から漢字に重点を置いてますが、これなら出来るかも?と思えるものがありましたら、是非皆様のご家庭でもお子さんと一緒に試してみて下さいね。
とにかく書く、ひたすら書く
まず1つ目の方法は至ってシンプルに「書く」という事に重点を置いてみました。
自主学習ノートが配られており、週に一度必ず提出もある事から「自主学習の一環」として最初の1文字を私が書き、後はひたすら娘が書いていくというものです。
学校で習ってきてから、一週間以上経過した漢字で、画数が多かったり、配布されている漢字スキルの問題の中で間違えてしまったものなどをピックアップし、1日に3つずつ自主学習ノートに1行ずつ書かせてみました。
結果としては、効果はそれなりでしたが、やはりまだ3年生。
宿題が終わってからの取り組みの為、すでに切れている集中力。
飽きるのがとても早いです。
見本として書いた字と「同じ漢字なのか?」と首を傾げる事もしばしばあります。
このままこの方法を続けていっては、もっと漢字が嫌になってしまうかも…と思い、継続していけるように少しだけ方法を変えてみました。
- 同じ漢字を5つ書いたら次の漢字に入ること。
- 作業用に音楽をかけること。(私はゲームのサウンドトラックなど、歌詞の入っていないものを主に使用しています)
- 字が雑だったとしても、まずは頑張って書いたことを評価すること。
これを心掛けてみた所、ただ延々と書かせるだけよりも効果があがりました。
綺麗に書けた時は花丸をつける、小さめのシールを漢字の横に貼るなども組み込んでみたところ
「この漢字、きれいでしょ?」
なんて、娘から言う事も増え、一緒に楽しんで今も続けています。
ですが、自主学習用のノートなんてない!という小学校の方が多いと思います。
そうなると、宿題の他にも「勉強しなさい!」なんて、私自身が小学生の時に言われていたなら、まず間違いなくやる気の欠片も持つ事が出来ませんから、あまりオススメ出来る方法ではないのかもしれません。
本を沢山読むように時間を作ってみる
2つ目の方法は「文字に触れる機会」に重点を置いてみた方法です。
学校の図書の時間であったり、図書館であったり、ご家庭によっては様々な本をお持ちのご家庭もあると思います。
娘は体を動かす遊びが好きな子だったので、本に触れる機会があまりなかったように思います。
そのため、まずは習慣付ける事を目的とし、休みの日や、買い物に一緒に行った時などを利用して、図書館に行きます。
図書館に着くと、「どれでも良いから3冊持っておいで」と声をかけることから始めてみました。
最初は小さい子向けの絵本や、植物や動物の図鑑、間違い探しやクイズの本ばかりでした。
それでも雨の日や、6時間授業で帰りが遅く、お友達と遊ぶ事が難しい時などに「読書タイム」として30分程設けるようにしてみました。
この時、心掛けるようにしている事は持ってきた本がどんな本でも興味を持ってあげる事です。
「どんなお話だったの?」
「どんな事が書いてあったの?」
「それは知らなかった!」
と、話を広げてあげる事で子どもとの会話も増え、新しい知識を増やそうとするんです。
すると、少しずつではありますが持ってくる本の内容にも変化が出て来ます。私の方から、
「こんなお話があったら教えてね」
「猫が出て来る本とかってあった?」
など投げ掛けると、タイトルや表紙から自分で考えて様々なジャンルを読むようになりました。
結果としては、漢字だけに重点を置いた場合、目に見えた効果は現在見受けられませんが、読む本は文字数の多いものになってきたので、継続する事が出来れば効果はあがるのでは?と思っています。
また、この方法に関しては、私も一緒に自分が借りてきた本を読むようにしています。
子どもには「本を読みなさい」と言っているのに、自分が携帯をいじったり、テレビを見ていたのでは示しが付きません。
なので、なるべくお子さんと一緒の時間を過ごしてあげて下さい。
借りた本がマンガだったとしても、「読む事が楽しい!」と思える環境を作る事が出来れば、自然と文字、文章にも興味が出て来ます。
今ここでこうして記事を書かせて頂いている私も、マンガで漢字を覚え、文章の構成を小説で覚えたものですから。
とは言え、我が家は一人っ子だから出来る事であり、姉弟の居るご家庭ではこれも難しいですよね。
そこで次の方法です。この方法は今の担任の先生が娘に教えてくれたものですが、抜群の効果が続いていますので、ご紹介します。
漢字の成り立ち、意味を考える
これは娘から話を聞いて「なるほど…」と思わず唸ってしまった方法です。
よく使われる例としては「火」という漢字は見たまま、火が燃え盛り火の粉が飛んでいる様子から作られた。なんて習いませんでしたか?
それを別の漢字にも当てはめていくんです。
ですが、どれも正しい成り立ちでなくてはならない、という事ではなく、子供の興味のある事や、生活してる中での1シーンなどに当てはめてみたりして子どもと一緒に考えてあげるんです。
つい先日の出来事ですが、「星」という2年生で習った漢字を「目」に「生」と書いてしまったお友達が居たけれど、先生が…
「星って字は、夜にお日さまが生きてるみたいにキラキラしてるから日に生って書くのよ」
と教えてくれたと聞きました。
それからというもの、
「どうしてこの字はこれとこれでそう読むの?」
「この漢字は◯◯だから、こういう漢字なんだね」
と色々な事に当てはめたり、一緒に考えながら娘なりの解釈で漢字を覚えていくようになりました。
もちろん、この方法は高学年になればなるほどなかなか当てはめる事が難しくなってきてしまいます。
しかし、漢字に興味を持つようになってくれば、自分でその漢字の意味を調べたりするようになってきますので、国語辞典の使い方も自然と身に付きます。
「そんな事言われても、そんなゆっくり向き合える時間はないし…」
というご家庭もこのご時世では少なくないと思います。そこで役立つのが次の方法です。
目につく所に漢字ポスターを貼る
たったこれだけです。
以前、ニュース番組で学校の階段に数字の単位が書いてある学校というのが特集されていた事があります。
階段を一段上る度に「一」「十」「百」と書いてあるそうで、普段から使用しているもので、視界に捉える為、自然と身に付くのだと指導されていました。
それを家の中でも活用するという事です。
トイレや玄関、お部屋のある子なら扉や天井など、視界に入る所に貼るだけで、ぼんやりとでも身に付いていくのだそうです。
我が家では、娘の机の前の壁にドンと大きく、3年生で習う漢字が並んでいます。
この方法は、まだ試し始めたばかりなので、どれほどの効果があるかは解りませんが、他の方法と併せる事でより効果を発揮してくれるのではないか、と期待しています。
方法も様々、結果も様々
今回は、実際に我が家で試したもののみに絞ってご紹介させて頂きました。
もちろん、方法はこれだけではありませんし、結果も必ず出るとは限りません。
子どもにも、得意・不得意があります。
子どもの得意な事に近付けて、勉強に当てはめられる事はありませんか?
不得意な事を、そのままで処理させようとしていませんか?
自分自身が子どもの時を思い出してみて下さい。
こんな時、こうしたら良かったのに。こうだったらもっと楽しかったのに。
こうだったから好きになれなかったな。これなら出来たかな。
そんな自身の経験を子どもに活かす事が出来れば、必ず当てはまる方法があると思います。
子どもは自分が興味を持った事をはじめとし、感情が大きく揺れ動いた事柄は、きちんと記憶されているそうです。
ただ、会話に出て来なかったり、それよりも大きな事柄が起きると、前の事柄は記憶の引き出しの奥の方に入っていってしまうのだそうです。
そうならないようにする為にも、まず継続していける事を心掛けて、選んであげて下さい。
子どもがやる気を出しても「後でね」「今度ね」とないがしろにされてしまったら、「じゃあいいや」と折角のやる気が消えてしまいます。
ほんの数分でも、子どもに向き合う事を意識してあげて下さい。
「すごいね!」
「頑張ったね!」
と、声を掛けてあげるだけでも違います。
大人でも子どもでも、褒められたら嬉しいのは一緒です。
まとめ
今回は漢字に重点を置いた上で…
- とにかく書く、ひたすら書く
- 本を沢山読むように時間を作ってみる
- 漢字の成り立ち、意味を考える
- 目につく所に漢字ポスターを貼る
上記の方法をご紹介致しましたが、いかがでしたでしょうか。
ご家庭によっては、社会や理科などにも応用出来るものも、あるのではないかと思います。
「元号や人物名、元素記号など、聞かれてもパッと出て来ない…!」
なんて子どもに言われた時にも、
「確かこんな方法があったな」
と思い出して頂けると幸いです。
私自身も、若い頃は出来た・解った筈なのに、なんて思う事もだんだんと増えていく年齢になってきてしまいました。
頭のまだまだ柔らかい小学生の今だからこそ、子どもの記憶力の容量をぐんぐんと伸ばせるよう、様々な方法で、楽しみながらトレーニングして行きたいですね。