家庭保育で子どもと毎日一緒に過ごして数年、子どもの成長とともに気になるのが幼稚園選びですよね。
初めて家庭以外の社会へ送り出すので、迷いや不安を感じる人が多いと思います。
『ちゃんと楽しく通えるのだろうか』
『我が子に合っているのだろうか』
『子どもが幼稚園に入園したら働こうかと思っているけど、預かり保育はあるのだろうか』等々。
私も、1人目が1歳半くらいになった時に考えるようになり、市の職員さんに相談したりしました。
ありがたいことに、私の住んでいる地域は、公立・私立共に充実していたこともあり、それぞれの特徴や雰囲気をクチコミサイトで調べたり、直接見学に行ったりすることができました。
そこで・・・私の経験から、公立幼稚園・私立幼稚園、それぞれの特徴や幼稚園探しの経験談などをまとめてみました。
これから幼稚園探しを考えている、お父さん・お母さん!ぜひ、参考にしてみてください。
目次
幼稚園の種類
ひとことに幼稚園、とは言いますが、幼稚園には大きく分けて、主に公立と私立(国立もあるが数が少ない)があります。
公立幼稚園には公立の、私立幼稚園には私立の・・・それぞれの特徴や良いところはありますが、それぞれのご家庭でも向き不向きがあるかと思います。
幼稚園を選択するにあたり、どのようなポイントがあるのか、それぞれの特徴を見ながらご紹介したいと思います。
公立幼稚園の主な特徴
公立幼稚園は地方自治体が運営しています。
私立幼稚園に比べて園児の定員が少ないことが多く、4歳児、5歳児の2年保育の幼稚園が多いです。
近年3年保育を取り入れている公立幼稚園もあるようですが、人気が高いので入りづらい可能性があります。
学費(保育料)については、地域によって差はありますが私立幼稚園に比べて安く設定されており、入園料も学費同様公立幼稚園の方が圧倒的に安いです。(無料の所もあります。)
公立幼稚園には学区があり、自分が居住している市区町村の幼稚園にしか通えません。
近年少子化の影響もあり、公立幼稚園が無い地域もあるようです。
先生は地方公務員であり、同じ地域に何園かある場合は転勤が発生しますので
「お気に入りの先生がいなくなってしまった!」
なんてこともあるかも知れませんね。
また、私立幼稚園に比べると、比較的ベテランの先生が多いようです。
通園バスがあることは珍しく、多くは保護者が幼稚園までお迎えに行くことになったり、保育時間終了後の習い事や教室はなく、習いたいことがあれば個人で通うことになります。
入園を希望する人が募集人数を超えた場合、抽選になる場合もあるので、注意が必要です。
このような人におすすめ
- 保育料をできるだけ安く抑えたい。
- 少しでも長く子どもと過ごしたいので2年保育が良い。
- 保護者同士でも交流したい(送り迎えなどで会うことが多い)。
- 在園児が多すぎると不安に思う。
上記の3、4は私立幼稚園にも該当する所がありますが、1か2にも当てはまる場合、公立幼稚園の方が良いと思います。
私立幼稚園の主な特徴
私立幼稚園は学校法人や宗教法人などが運営しており、理念や方針が園によって違い、教育内容も様々です。
遊びを中心としたのびのびした幼稚園や、体操や英語、絵画、音楽などのカリキュラムが多く組み込まれていたり、しつけや礼儀などに多少厳しめの幼稚園など特色がそれぞれ違うので、選ぶ際のポイントにもなります。
基本は3歳児、4歳児、5歳児の3年保育が多いですが、更に一つ下の2歳児から入れ、4年保育で通える幼稚園もあります。
4年保育や未就園児の親子教室などのプレ幼稚園(年少入園前の体験期間)を取り入れている園もあり、人気のある園ではプレ幼稚園に入っていることが入園条件になっている所もあります。
学費(保育料)は公立に比べて高額で、幼稚園によってバラツキがあります。入園料も数万から10万を超える額まで様々です。
制服もデザインが凝っている園もあり、高額な所が多いです。
先生は幼稚園で雇用されており、比較的若い先生が多い印象です。
公立と違って様々な地域から通園する園児も多く、通園バスが利用できる幼稚園が多いのも特徴の一つです。
最寄りの送迎場所が決まっており、そこまで保護者が送り迎えをする園もあれば、自宅前まで送迎してくれる幼稚園もあり様々です。
預かり保育や習い事が充実している幼稚園もあるので、共働きでも入園する家庭が増えているようです。
入園試験(面接)も園により様々で、いわゆる「お受験」と言われるような、受験対策が必要な幼稚園もあれば、願書が提出できて、子ども本人が最低限の受け答えができれば大丈夫な幼稚園もあります。
また、上記のようなプレ幼稚園に入っていたり、上の兄弟が入園(卒園)していると有利になる幼稚園もあります。
このような人におすすめ
- どのような特色を持った幼稚園に通わせたいか(のびのびタイプの幼稚園か、教育やカリキュラムがしっかりしている幼稚園かなど)明確な希望がある。
- 働いている(働く予定がある)ので預かり保育がある幼稚園が良い。
- バス通園を希望している。
- 保育時間終了後にも習い事をさせたい。
上記の2、3、4は無い幼稚園もあるので、しっかり下調べをして希望に合った所を探しましょう。
公立・私立通園体験談
私が幼稚園児だったのは30年程前になりますが、家庭の事情により公立、私立のどちらも入園したことがあります(年中の途中まで私立、年長に上がるタイミングで公立に転園しました)。
ずいぶん昔にはなりますが、公立と私立のベースはあまり変わっていないと思いますので自分の体験談を書いておきます。
私立幼稚園
私が5歳半の時に実母が亡くなったため、父が夜勤職場だったということもあり祖父母の家で同居することになりました。
途中入園ということで、とりあえず受け入れてくれる幼稚園に入園となったそうです。
まず驚いたことは、バスが迎えに来てくれるということでした。
それまでは半年ほど保育所に通っていたのですが、病気が発覚する前の母や近所に住んでいた伯母に手を引かれ徒歩で通園していたからです。
バスにはそれぞれ色と番号があって、”青、緑、赤”の”1号車、2号車、3号車”となっていました。
私は赤バスの3号車だったので、一番最後まで園庭などで遊びながら待たなければならず、早く帰りたいといつも思っていました。
それだけ在園児の数が多い所だったのだにも関わらず、途中入園ということもあってかあまり特定の友達ができなかったです。
保育時間中はあまり自由に遊んだ記憶がなく、鍵盤ハーモニカの練習をしたり、プラスチック製の曲げたり組み合わせたりして物を作るおもちゃで作品を作ったり、何をするか決まった時間があり、皆揃ってそれに取り組んでいた印象です。
給食はオレンジ色のお弁当箱に入った仕出し弁当だったように思います。
当時好き嫌いが多い子どもだったのもあり、あまりおいしいと思った記憶はありません。
全体的にきっちりとした印象で、あまりふざけたり問題を起こしている園児がいた記憶がありません。
園庭は公園ではあまり見たことないような楽しそうな遊具があり、見た目もきれいだったように思います。
公立幼稚園
定員に空きがあったこともあり、年長から近所の公立幼稚園に通うことになりました。
私が通っていた幼稚園は小学校に併設されており、プールが小学校と一緒になっていました(柵と段差で区切られていましたが)。
制服も下は体操服の短パンに上だけ制服を着るような簡素なものでした。
この頃から少しずつ友達ができはじめ、一緒に遊んだりするようになり、教室でそれぞれ好きな遊びをしていたように思います。
あらかじめ穴が空けてある発泡スチロールに、先の丸い針と糸を通して刺繍のように遊んだり、本物のお鍋や服を使ってお母さんごっこをしたり・・・お母さん役は毎回取り合いです(笑)。
歌やお絵描きの時間などもあったと思いますが、自由に遊ぶ時間が多かったのでそちらの印象の方が強いです。
給食を食べた記憶がなく、恐らくお弁当を持参していたのかと思いますが殆ど覚えていません。
そもそも基本的に保育時間が午前中しかなく、何か行事がある時にはお弁当を持って行っていたのかもしれません。
送り迎えは保育所時代と同じように、祖母と一緒に歩いて行きました。
どっちも通ってみて、当時の自分としては自由に遊んだりのびのびした雰囲気の方が合っていたように思います。
ただ、祖母は当時祖父の介護もあったので、送り迎えや弁当作りなど大変だったんだろうなとも思います。
子どもの幼稚園探し
子どもができ、今度は自分が幼稚園を探すことになりました。
まずは絶対に譲れない条件を洗い出しました。
- 子どもが入園したら働く可能性があるので、預かり保育がある所。
- できればバス通園がある所。
- 全日お弁当じゃない所。
この時点で私立幼稚園にした方がよい事が分かりました。
あとは、幼稚園のホームページやクチコミサイトを見て下調べをし、気になる園には見学に行きました。
当時参考にしていたクチコミサイトを記載しておきます。
見学に行った園は3園で、それぞれ特色がありました。
- A幼稚園:子どもが年少入園予定の翌年から認定こども園に移行予定。玄米を使用した自園給食や英語教育に力を入れている。
基本最年少と呼ばれる2歳児から入園となっており、3歳児から入園することも可能だが定員が少ない。
礼儀作法を重んじ、多少規律に厳しいように思える。 - B幼稚園:保育園が併設されている幼稚園。学費は比較的安く設定されている。年中泳げる温水プールがあり、習い事も充実している。
- C幼稚園:ヨコミネ式という教育方法を取り入れている幼稚園。体操や芸術に力を入れており、在園児の人数も多い。人気が高く、多くの人がプレから入園したり親子教室に通っている。
ヨコミネ式教育法オフィシャルサイト
実際に見学に行くと、A幼稚園は園長先生の理念が強く感じ、子どもには重そうだという印象を受けました。
また、子どもが3月生まれのため、最年少で入園となると2歳なりたてで、少し早すぎるのではと思い、A幼稚園を除外しました。
次に見学前の下調べで習い事や温水プールに魅力を感じ、第一候補としていたB幼稚園に見学に行きましたが、自分が感じた印象としては、可もなく不可もなくという印象でした。
全体的にあまり明るい印象を受けなかったのと、先生の対応があまり元気がないように感じたのもあります。
売りにしていた温水プールも古さもあり、あまりきれいには見えませんでした。
B園は保留としておき、次にC園に行きました。
ヨコミネ式というものをテレビで見たことがあり、うちの子どもには難しく、付いていけるのだろうかと心配になりましたが、実際見学に行ってみるとそれほど厳しく指導されているようではなく、むしろ楽しそうにしていました。
幼稚園の雰囲気も明るく、先生も笑顔が多い印象を受け、なにより子どもが楽しそうに園庭で遊んでいたのを見て、C園を第一候補にしました。
入園のための活動
上記のように、C園は人気があり、プレ入園がほぼ必須という状況でした。
自分の情報収集不足だったこともあり、入園を決めた当時5月でプレはもう始まっていました。
ダメ元で電話してみると、幸い少しだけ定員が空いているということで、その電話で入園を決め、すぐ手続きに向かいました。
月に1回親子で通う親子教室に入会し、その後めでたく願書を確保することができました。
面接は名前や年齢、簡単な質問に答えるなどのもので、願書を提出した時点で入園が確定し、その場で制服採寸に入りました。
私は運よく枠が残っていたので何とか入園できましたが、人気のある幼稚園に入園を希望し、プレがあるならできるだけ早く申し込まないとすぐに定員が埋まってしまうことがあるようです。
早い人では赤ちゃんのうちからプレ(親子教室)に通い、枠を確保している人もいました。
まとめ
幼稚園の特徴や、選ぶ時のポイントについてお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか・・・。
公立幼稚園の主な特徴
- 学費(保育料)などの費用が安い。
- 2年保育を採用している所が多い。3年保育の所もまれにあるが人気が高い。
- 先生が地方公務員であり、比較的ベテランの人が多い。
- 通園バスが無いことが多い。
- 習い事は別で通うことになる。
- 定員オーバーしたら抽選になる場合がある。
私立幼稚園の主な特徴
- 学費(保育料)などが高額
- 3年保育を採用しているところが多く、幼稚園によっては4年保育の所もある。
- 先生は幼稚園に雇用されており、比較的若い先生が多い。
- 通園バスがあることが多く、近隣の集合場所や自宅前まで送迎してくれる所もある。
- 預かり保育や習い事が充実している幼稚園もあり、働きながらでも入園できる。
- 入園するのに受験する必要がある幼稚園もある。
公立、私立ともにそれぞれ特徴があり、メリットにもデメリットにもなります。
自分が今後どうしたいのか(働くのか働かないかなど)や、子どもにどのような雰囲気が合っているのかを見極め、できるなら園庭開放などに出向き、在園児の保育状況を自分の目で見て決めるのが良いと思います。
私の子どもはその後無事C園に入園し、毎日楽しく通っているようです。
程よく遊び、程よく厳しく、何かが出来たらたくさん褒めてもらってニコニコで帰ってきます。
その笑顔を見ると、幼稚園選びは成功したかなと感じ、うれしく思っています。
最近は色々特色あることを行なっている幼稚園もあります。
公立と私立でどう違うか、そして、子どもにとってオススメの幼稚園はどんなものか?
友人の体験談を元に紹介します。
なお、この辺りは地域特性が出てきますので、実際選ぶ際は住まれている地域の状況は必ず確認してください。