最近では昔に比べて、大分「不登校」に関して社会の理解が深まってきたような気がします。
不登校を一つの生き方として尊重し、様々な支援機関が形成されていくのは今後の子どもたちの未来を明るくしていく事に繋がっていくでしょう。
それでもまだ、不登校が理由で辛い思いを抱えている子どもや親も少なくないと思います。
特に中学生になると卒業後の進路に関して色々と考える事もあるのではないでしょうか。
その場合は不登校よりも学校へ行くことが正しいという思いや、不登校に関して正しい知識が不足している可能性が考えられます。
今回は不登校の子どもたちへの支援機関や安心できる居場所に関して紹介していきたいと思います。
不登校は国も認めている
「教育機会確保法」という法律があるのはご存知でしょうか。
正式名称は、次の通りです。
「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」
平成29年2月に施行されたもので、これまでの学校復帰を前提とした不登校対策の考えを転換し、無理な通学は帰って状況を悪化させる為、学校以外で子どもたち一人ひとりに合わせた学びを国や自治体が支援する事が必要である事が掲げられています。
このように、子どもたちの「休養の必要性」を認めました。
これを踏まえ、国や自治体は子どもたちの状況を継続的に把握し、子どもとその親には学校外活動での様々な情報を提供する事になっているのです。
さらに文部科学省は、全ての学校や教育委員会に「不登校を問題行動として判断してはならない。」と通知しています。
このように、日本という国は不登校の子どもの居場所として成立しているのです。
不登校の子どもの居場所
色々な居場所がありますが、私の経験上大きく3つにしぼられると思います。
フリースクール
小学校、中学校、高校までの子どもたちや軽度の発達障害、身体障碍、知的障害の子どもたちへの支援を目的とした民間の教育機関です。
公的機関ではなく個人経営、NPO法人、ボランティア団体等が運営するもので、それぞれの方針や教育理念、費用の違いもあります。
※費用の平均価格(文部科学省調査より)…授業料:約33000円/月 入学金:約5300円
さらに学校復帰を目的とするかしないかでも分かれます。
例えば、学校復帰を目的とした場所では学校と同じようなカリキュラムを導入している所が多く、学習面や週5日制等の規則正しい生活を送る事を重視しています。
学校復帰を目的としない場所では、特に決まりはなく学習や遊び、レジャーや農業体験等、子どもが興味のある科目についての指導を行ったりと、子どもが自由に過ごせる事を重視しています。
よって全てのフリースクールが子どもにとっての適切な居場所になるとは限ら無い為、その子に合った場所を検討する必要があります。
通信制高校、サポート校の「中等部」
通信制高校やサポート校は主に高校生を対象に3年間での卒業を目的とした教育機関です。
不登校を経験している生徒も通っている事があり、カウンセリング体制も整っている場合が多いです。
そして中には、中学生を対象とし「中等部」等の名称でフリースクールを開設されている場所もあります。
通信制高校及びサポート校ならではの特徴を活かし、個別指導での学びなおしや芸術系の専門教育(イラストや声優アフレコ体験)もあったりと中学卒業後の進路の可能性を広げる事ができます。
不登校「親の会」
全国で開催されている親の会では、NPO法人が行うものや親同士が集まって語り合う会等があります。
不登校で悩みをかかえるのは子どもだけでなく親もそうです。
「不登校のまま何もしないでいいのか…。」
「中学を卒業した後はどうすればいいのか…。」
或いはフリースクールには通いたいものの、どのように選べば良いか分からなかったりする場合もあるかもしれません。
そんな時は一度、近くで行われる「親の会」に出かけてみるのも良いと思います。
親の会では実際に不登校を経験された方や子どもが不登校だった方、フリースクールの関係者の方等から色々なお話が聞けますし、質問や相談もできます。
同じような経験を持つ人たちと触れ合う事は、きっと悩んでいる方の心を楽にすることに繋がりますし、親子共にその親の会が居場所になってくれる事もあります。
最も安心できる居場所
しかし何といっても一番安心できる居場所としては家庭に他ならないと思います。
不登校で過ごしていると、どうしても将来への不安や同級生たちへの劣等感、自分への嫌悪感を抱いてしまう事もあります。
そんな時に自分の家族からも、必要以上に外部の情報を持ってこられたり、早く復学できるような言葉かけをされたりすると、結構しんどいです。
学校に行かなければ、行かない生き方を見つければいいし、見つけるにしてもゆっくりで良いと思います。
不登校に関して色々考えたり、悩んだりする事はあると思いますが、追いつめられる必要はありません。
家族でどこかに出かけたり遊んだり、堂々と自然体でいる事が子どもが不登校という時間を過ごしていく中で最も大事ではないでしょうか。
まとめ
不登校は国でも認められていて、様々な支援機関がある事をお分かり頂けたでしょうか。
それではまとめに入ります。
- 「教育機会確保法」で国は不登校の子どもに対する支援を掲げている
- 中学生の不登校の教育機関としてフリースクール及び通信制高校、サポート校の「中等部」がある
- 全ての教育機関が子どもに合っているとは限らない為、目的や方針や活動内容を確認し検討する必要がある
- 不登校「親の会」にて、経験者や関係者と触れ合う事ができる
- 家庭を家族が安心できる居場所として保つ事が最も大事
社会全体で不登校の子どもへの支援が広がりつつあるのは、とても頼もしくありがたい事です。
私自身も自分の子どもが不登校になる可能性もあります。
そうなった時に対応できるよう、今のうちに正しい知識を身に付けていきたいと思います。
中学生はとにかく多感な時期になりますよね。
中には「友達から仲間外しにされている。」と考え込むこともあるかもしれません。
さらに反抗期とも重なりますので、周りの大人や学校の先生と対立することもあります。
対立のあまり
「もう学校には行かない!」
とそれ以降学校行かなくなる人も中にはいるかもしれません。
しかし、学校行かなくて不登校になっても勉強さえできてたら今の時代高校には行けますよ。
昔と比べまして不登校の生徒に対する配慮はかなり進んでおりますので、定期テストの時に登校して成績が良ければ高校へは行けます。
この記事では初めは些細なことで担任との対立が始まり、反抗期の抵抗として不登校になった女子生徒が、家庭教師によって学力を復活させて高校合格した話になります。
不登校になっても成績さえ良ければ高校には行けます。
この記事を読んでいただき、沙耶みたいに立ち直ってくださいね。
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