中学生になってから勉強にやる気が出ない!親ができることは?

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陽介
小学生の頃は勉強もそこそこできていたのに、中学生になったとたん成績が下がる同級生いませんでしたか?私の周りでも結構いました。そこで、対応を間違えたら今後の親子関係もぎくしゃくすることになります。そこで、親子関係に傷をつけずに子どもに勉強のやる気を出させる方法について、職場の係長(女性)から聞いた話をまとめたものになります。

「小学生の頃は楽しそうに勉強をしていたのに、中学に上がってから勉強が楽しくないみたい」

「小学生の頃から比べると成績が下がってきている」

中学生に上がったお子さんをお持ちの方は子どもに対してこんなこと思うことは多くないですか?

小学生のころは、予習復習がしっかり出来ていれば極端に低い点数を取ることは、まずありません。

しかし、中学生に上がると学習内容の量も質もぐっと深くなります。

小学生の頃に予習復習の習慣がしっかり出来ていないと徐々に勉強の内容が難しくなり勉強についていけなくなってしまいます。

勉強は難しい、難しいけど勉強のやり方もわからないし、テストの点数も伸び悩んでしまう。

そうすると

「もうわからないからいいや」

「今は部活が忙しいから・・・その時になったら頑張るし」

と、子ども自身が諦めモードになってしまうんですよね。

しかし、ここで子どもがやる気がないからと、対応を間違った関わり合いをしてしまうと、家庭が崩壊する危険性すらあります。

私の学生時代や、現在子どもを持つ同僚の話を聞いてみた所

子供を思ってアドバイスをしたけれど、子供が反発してしまいそのまま関係がギクシャクしたままになってしまっている家庭・・・

勉強を強要した結果、進学した後に非行に走ってしまった子どもがいる家庭・・・

母親と父親で教育方針が対立してしまい関係が悪化してしまった家庭・・・

様々な家庭内問題を抱えることになってしまった家庭があることも事実です。

今回は、勉強をする気がない子どもに親はどのようなかかわり合いをしたらいいのか考えていきたいと思います。

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そもそもやる気って?

 

今回の話のキーワードである「やる気」についてですが、今回の話の中で出る「やる気」とは自分から進んで勉強をやるという「学習意欲」のことをさしています。

この学習意欲には「内発的動機づけ」「外発的動機づけ」の2種類があります。

https://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4340

小中学生の学びに関する実態調査 速報版 [2014]より

簡単に言うと

内発的動機づけ

勉強をすることそのものに存在する「面白い」とか「楽しい」といった感情から発生するモチベーションのこと

 今まで解けなかった数学が解けた ゲームに出てきた武将が歴史の授業に出てきて興味がわいた など

外発的動機づけ

課題を達成したときに得られるご褒美や褒め言葉、あるいはそれをしなかったときに被る罰、といった、外部からの刺激によって発生するモチベーション

 成績が上がったことを両親や先生に褒められた 成績が上がらないと志望校に合格できない など

どちらのアプローチからでもやる気につながりますが、外発的動機づけは、外部からの刺激に対するモチベーションです。

そのうちだんだん褒められること・怒られることに慣れてしまい、その結果成績が伸びなくなったりします。

また、刺激に慣れてしまったり、刺激がなくなってしまうと急速に効果を失っていきます

一方、内発的動機づけは勉強そのものに対しての「楽しい」「面白い」と言った感情から生まれるモチベーションです。

その為、学ぶことに対しての楽しみをなくさず勉強していくことができるのです。

長い目で見たら内発的動機づけからやる気を上げていく方が、やる気を持続させていく上で大切になっていきます。

なんでうちの子はやる気が出ないのか

 

勉強を面白いと思っているかどうかはわからない。しかし少なくとも勉強していたら褒めるし、してなければ「勉強しないと高校行けないよ」とハッパをかけたりしてる。

それなのに、うちの子はどうにも勉強に対してやる気がないようだ、と感じている方も多いかと思います。

しかしここで「今のうちに勉強しとかないとどんどん置いてかれてしまうから」と闇雲に勉強をさせようとしてしまうと大抵の子どもは「受験とかまだ考えられないし、今から言われても・・・」と反発します

だからといって口酸っぱく何度も勉強の話を出すと、子どもを思って言った事が少しづつ子どもを追い詰めてしまう可能性があります。

子供が何故やる気にならないのか、根本的な原因を探り、原因に合わせて関わっていくことが大切です。

理由1:勉強のどこから手をつけたらいいかわからない

「勉強をしたくないわけではないけど、わからないところがわからない。」

「わからないところが多くてどこから手をつけたらいいかわからない。」

と言った、「わからないところがわからない」タイプは、問題が解けた達成感などが感じられず、勉強する気になれない。

また、訳もわからないまま公式に当てはめて考えるため、少しひねった問題が出ると途端に理解ができなくなり勉強を投げ出してしまうことが多いです。

このタイプの子は、やる気がないわけではないのです。

ただ、どのように勉強をすればいいかわからないので、自主的に勉強をしようというモチベーションが下がってしまっていることが多いのです。

なので、親が「点数悪かったんだからもっと勉強したら?」と言っても

「わかってるけどどうしてそうなるかわからないんだもん・・・」となってしまうのです。

この場合、親からの言葉掛けや働きかけだけでは解決できない事が原因だと考えられます。

本人のやる気があり、頑張る気持ちがあるうちに、子どもに合った学習塾や家庭教師などの外部の力を借りることが効果的です。

「親が教えるのじゃダメなの?」と思われる方もいるかと思います。もちろん、親子で一緒に頑張ることはいいことだと思います。

しかし、これは小学生や、小さい頃から”親が子供の勉強を見てあげる”という関係性ができている場合であって、そうでない場合、いきなり親が「自分の勉強方法にケチをつけてきた」と反発してしまいます。

だって今までそういった対応をしてこなかったのですから当たり前ですよね?

しかも、親も自分の子ども相手だと「どうしてここがわからないの?」ついストレートに意見を発していまいがちです。

その積み重ねが重なり、お互いストレスが溜まってしまい、親子関係がギスギスしてしまうのです。

また、塾や家庭教師の先生はこれまでいろいろなタイプの生徒を受け持っているわけですから、その子がつまづいているところを判断して適切に対応してくれます。

そうすると、子どもも徐々に解らない→解る!に繋がり「問題が解けた」という成功体験を実感させてくれます。これが内発的動機付けに発展するのです。

また、家族以外で勉強を見てくれる人が居る、勉強の頑張りを評価してくれる人が居ることで子どもの承認欲求(ほかの人から認められたいという感情)が満たされることで自己肯定感も生まれてきます。

理由2:勉強以外にやりたいことがある

中学生になると部活動が始まり、朝から晩まで部活動もよくある光景ですよね。

勉強してもらいたいけど毎日へとへとで帰ってくる子どもを見ると「勉強しなさい」とはなかなか言いづらいですよね。

そうでなくても中学生というと友達と遊んだりテレビやゲームが楽しかったり、勉強以外に夢中になるものがいっぱいです。

親の気持ちとしては

「テレビやゲームをしている時間があるなら勉強しなさい!」

と言いたいところですよね?

しかし、子どもからしてみれば、友達とテレビやゲームのことで盛り上がったりできるのはこの時だけですから、今この時にテレビやゲームをしなければ意味がないのです。

このタイプの場合、親が何をっても反発してしまいます。

子どものやりたいことをやらせてあげて、勉強は二の次でいいかっ!ぐらいの心構えでいることが大切です。

「勉強は二の次って言っても、中学時代からつまづいていたら高校に行けなくなっちゃう」

と危機感を覚える方がほとんどだとは思います。

しかしここで、子どものやりたいことを押さえつけてまで勉強を強要させてしまうと、ほぼ間違いなく親子関係は悪くなると思います。

そして更に子供の勉強嫌いは拍車を掛けることになるかもしれません。

過去に、私が聞いたパターンでは

同級生の例

中学2年生から3年生までの間、N君というクラスメートがいました。

彼はゲームや漫画が大好きで、よく白いノートに当時流行っていた漫画のキャラクターを描いては友達に見せたり、イラストを私にくれたりしていました。

実際N君は美術部で、部活に勤しんでいた時はよくコンクールで賞などもとっていました。

しかし、彼が中学3年に上がってから、様子が徐々に変わりはじめていきました。

受験を前に親から受験勉強を優先するようにと、夏休み前から部活にもほとんど顔を出さないで塾通いを始めたようです。

それまでは私たちとテストの点数を見せ合って慰め合ったりもしていましたが(恥ずかしながら成績はあまりいい方ではありませんでした)彼が塾に通うようになってからはそのようなやりとりがなくなり、私たちを避けるようになっていったのです。

そして、卒業の頃にはほとんどしゃべることはなくなりました。

卒業後、彼は県内でも有名な進学高校に進んでいきました。

同じ塾に通っていた友人の話では母親に「進学校を出ていれば、その後の進路でつぶしがきくから」と言われたとのことで、本人の意思ではなかったようです。

その後、関わり合いはほとんどなくなったので、彼のことも気にすることはなくなったのですが、数年前の同窓会の際にN君の幼馴染の同級生に聞いたところ、

高校に上がったものの、成績は思うように伸びず下から数えたほうが早いくらいの位置にいたそうです。

部活動も入らず塾通いを続けていたようですが、いつの間にか塾もやめ、学校にも来なくなってしまった。

そして、そのまま中退してしまい、その後はどうなったかわからない・・・と

ただ、家から出てくる様子もほとんどないので、就職はしていないんじゃないか・・?と話していました。

N君の親がどのように関わっていけば良かったかなんて話はタラレバになってしまいますが、少なくとも中学時代から高校時代にかけてが彼の人生のターニングポイントであったような気がしてなりません。

理由3:やりたいことはないけど少なくとも勉強はしたくない

部活動もやっておらず、特に夢中になっていることもない。けど勉強に対するやる気があるわけでもない。

このタイプの子は「やりたいことがないんだったら、勉強しなさい」と言っても反感を買うだけになってしまいます。だって本人はやりたくないの中に勉強があるんですから

やりたくない事を強制しても本人にも親にも良くないことは上の例でご理解いただけたかと思います。

なので、このタイプの子も基本的には勉強であれほかの事であれ、やりたいことが出てくるまでは見守っていく姿勢でいたほうが無難な場合が多いです

しかし。勉強するまで見守っていろと言われてもなかなか受け入れがたいのが親心かと思います。

強制的に勉強をさせてもやる気も得られるものもない

 

学生は勉強することが仕事なんだから嫌でも勉強しろ

と親に言われた方は多いかと思います。

実際私もそのように言われて学生時代は過ごしました。だからこそ嫌だから勉強させないなんてただの甘えじゃないのか、とも思いますよね。

でも、よく考えてみてください、強制されて勉強して、実際それは自分の身についているでしょうか?

例えば英語の勉強を強要された人はその英語が身についていますか?簡単な単語や英文は読み解けても中学生レベルの長文は読み解くのも大変だと思います。

実際、母親がいわゆる教育ママだった友人は、学生時代にTOEICで意思疎通が可能と言われているレベルの点数を取りましたが、社会人になった今ではそんな英語力はないと話します。

逆に、興味のあった歴史に関してはその後も自ら歴史小説を読んだり、文献を読んだりしていたようで、学生時代に学んだ範囲以外の歴史についても詳しくなっていました。

好きは上手の基とも言います。好きなことは強制しなくても自然に身に付くものなのです。

中学生は2021年度から教育改革プログラムが全面実施されていき、今後「知識・技能」の習得だけではなく「思考力・判断力・表現力」が新たに求められてくるようになります。

今まで「学生は勉強が仕事」と暗記で乗り越えてきたことが今後通用しなくなってきます。

イヤイヤ勉強をしてようやくある程度学力を手に入れてもそれすら通用しなくなってしまうのでは、子どもにとっても両親にとてもマイナスにしかなりません。

やる気のない子供に親ができること

 

やる気がないことに対し、一番は「無理やり勉強はさせない」ということです。

やる気がないからと無理やり強制しても反発しか生みません。

ご自身に置き換えて考えて見るとわかるかと思います。

いきなり「今後絶対に使えるから、この資格をとっておきなさい!」といきなり言われても自分に関係のない資格だったり興味のない分野のものだったら勉強したいなんて思いませんよね。

子どもも一緒で「とりあえず勉強して成績を上げておけば行きたい高校に行けるから」と言われても「まだ希望校も決まってないのにそんなこと言われてもやる気にならないよ」となるわけです。

学年が進んで周りが受験モードになったり、自分が進みたい学校ができてくると自然と子ども自身も勉強モードになってくる時が来ます。

そうなってくるまでに、興味を持って取り組める学科が出てくるかも知れない。

逆に、興味を持てる学科ができなくても「この高校に行きたい」という明確な目標ができれば自然に勉強に対してやる気を出していけるようになっていきます。

また、兄妹や同級生と比べることもよくありません。

子どもが勉強に失敗して欲しくないからと

「お姉ちゃんの時はー」

「○○ちゃんは塾で頑張ってるのにあんたはー」

とつい言ってしまいがちですが、言われた方からしてみればしれは押し付け以外の何者でもありません。

兄妹のやり方、同級生のやり方とその子のやり方は違います。

親ができることはほかと比べてプレッシャーを与えるのではなく、やる気を出せるものが見つけられるまで見守っていくことが大切です。

まとめ

 

やる気のない子どもに親ができることとして

  • 勉強のどこから手をつけたらいいかわからない子に対しては、塾や家庭教師など、外部の力も頼りながら勉強に対してのとっかかりを作ってあげる
  • 勉強以外にやりたいことがある子に対しては、やりたいことをまずやらせてあげる
  • やりたいことはないが、勉強もしたくない子に対しては、勉強でもほかの事でも、やりたいことが見つかるまで見守っていあげる
  • 勉強を強制的にやらせない
  • 兄妹や同級生など、ほかの子と比べない

子どもには苦労して欲しくないから、ついあれこれ言ってしまうのは親として当然のことかとは思います。

しかし、中学生の反抗期真っ只中の子どもからしてみれば、親の言うことは押し付けがましく、うるさいだけに聞こえていることでしょう。

でも反発してくるのを子どもの成長としてみると、きちんと自己主張ができていると喜ばしいことでもあります。(親としては悩ましいところではあると思いますが)

「勉強をしておけばゆくゆくは本人のためになるから」と無理やり勉強をさせることは本人にも家族にもいい影響は与えません。

確かに、勉強をさせればいい高校、いい大学に進むことは可能かとは思います。しかし今は昔のように学歴イコールいい企業への就職とは限りません

高卒でも起業して立派な社長になっている方もいれば、今はYouTuberなど、学歴の枠にとらわれない様々な職種の方が活躍されています。

大切なのは、勉強できることではなく、本人の「好き」を伸ばして、将来につなげていけるようにしていくことではないでしょうか?

勉強や将来に関しての不安な気持ちは、親だけではなく子どもも漠然と感じています。

そんな時に親が子どもを信頼してあげなければ子どもも親を信頼することはできません。

まずは子どもを信じて、「やりたいようにやりなさい、後ろから見守ってるからね」と背中を後押ししてあげてください。

きっと子どもも答えてくれますから。

そして、大人になった時、次世代の子ども達に有意義な情報としてプラスになればと思っています。

中学受験を経験していないお子様の場合、最初に経験する受験としては高校受験があります。

今まで受験と言うものを経験したことないお子様にとっては最初の関門になります。親なら絶対こう考える方が多いと思います。

「いい高校に行って欲しい、しかし、成績が微妙・・・」

と言う方はこちらの記事を参考にしてください。

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