高校生ともなると、毎日が忙しく、一日のタイムスケジュールを決めるのが大変!
という方も多いのではないでしょうか。
勉強はもちろん、部活に友達付き合い、彼氏または彼女とのデートなど…
放課後は部活や買い物、デートをして、夕食後はテレビ鑑賞。
また、大学受験に向かって塾通いをしている人も大半だと思います。
その合間に、友達とのメッセージのやり取りにも精を出し、気づいたら真夜中になっていた。
うっかりテスト前などに、友達とのやり取りで時間がすぎ、こんな時間になってから慌てて
「今日は徹夜で勉強て取り戻そう!」
と意気込んだものの、翌日はお腹が張って授業に身が入らず…
なんてことありませんか?
どうして徹夜をするとお腹が張って苦しい思いをするのか。
また、体にも勉強にも効率の良い時間の使い方とはどういった方法なのかをご紹介します。
目次
徹夜することで何故お腹が張るの?
では、お腹の調子が悪くなってしまう原因をいくつか見ていきたいと思います。
睡眠不足
睡眠不足は体内時計を狂わせ、自律神経の乱れを招きます。
実は自律神経と腸はお互いが密接に関係しており、自律神経が乱れると腸の働きが悪くなります。
逆に、腸の働きが良いと、自律神経がバランス良く保たれるのです。
自律神経には、交感神経・副交感神経の2種類があります。
分かりやすく例えると、交感神経が活動を進めるアクセル、副交感神経が活動を休止するブレーキのような働きをします。
これがうまくバランスが取れていることにより、体の調子も整うのです。
自律神経が乱れ、腸の働きが悪い状態になると、
- お腹が張る(ガス溜まり)
- 下痢
- 便秘
など、様々な不調が出てきます。
長時間座っている
腸では、便を押し出して排泄させる「ぜん動運動」が行われています。
長時間座りっぱなしの姿勢でいることにより腸を圧迫し、働きを抑制してしまいます。
それにより便秘を引き起こしたり、ガスが溜まってしまったりなどの症状が出てくることがあるのです。
ストレス
体に様々な影響を及ぼすストレス。
徹夜をすることにより眠気を我慢したり、時間が過ぎていくことに焦るなどしてストレスを感じる事もあると思います。
ストレスを感じることにより、腸内では悪玉菌が増えてしまい、腸の働きを悪くしてしまいます。
腸内には善玉菌と悪玉菌、日和見菌が存在し、それらがバランス良く存在することにより、体の調子も整います。
悪玉菌が増えることにより、
- 便秘
- お腹の張り(ガス溜まり)
- おならが臭う
- 肌荒れ
など、思春期の特徴的な悩みでよく聞かれる症状が出てきてしまいます。
お腹の不調による失敗談
たかがお腹の張りと言えど、意外と侮れないものです。
私の友人が、高校生の時に体験した苦い体験談です。
一年の中で最も自分の進路に関係するテスト前日のことでした。
明日の1限目は大本命(得意教科)の日本史でした。
「ここで点数を稼がなくては!」
と思い、普段はめったに徹夜などしないのですが、朝まで必死に教科書を暗記しようとしたのです。
テスト前に徹夜をした結果、翌日の朝からお腹の調子がすぐれませんでした。
「なんだかお腹がパンパンになってる感じがする…しかも地味に痛いなぁ。」
と思いながら、教科書を片手に通学電車に揺られて学校に向かいました。
始業5分前から、お腹の張りは徐々に増していきました。
「大丈夫!日本史さえパーフェクトに回答出来たら後は何とかなる。」
と意気込んだものの、相変わらずお腹は張って苦しいし、次第に痛みは強くなってきます。
問題用紙と答案用紙が配られ、さて取り掛かろうと分かる問題を埋めていきました。
しかし、時間が進むごとにどんどんお腹の張りも悪化してきました。
「授業中…ましてやテスト中におならをするわけにはいかない!それだけは絶対に無理!!」
と少し冷や汗を掻きながら、頭よりもお腹とお尻に神経を集中させることに必死でした。
「江戸幕府の15代目将軍はだれだっけ?徳川…思い出せないっていうか集中できない!」
答えは徳川慶喜で、いつもなら余裕で答えられる問題がすっぽ抜けてしまう始末でした。
そうしているうちに、遂に我慢できないほどの痛みの波が襲ってきました。
ついに観念して、
「先生、ちょっと調子が悪いのでお手洗いにいってもいいですか?」
と試験官の先生にこっそり頼みました。
「顔色が悪いね。でもトイレに行ったらもう次の回まで教室には入れないけどいいか?」
と聞かれ、背に腹は代えられないと思い、頷きました。
フラフラと歩きながら一人トイレを目指しますが、あろうことか途中で気を失ってしまいました。
「大丈夫か?!」
と別の教室の先生まで飛び出してきてしまい、すぐに意識は回復したのですが、そのまま保健室へと連れて行かれそうになりました。
「と、とりあえず…お手洗いに行かせてください…」
よろよろになりながらなんとかたどり着いたトイレで少しガス抜きをすることができ、体調はさっきよりマシになりました。
しかし一度気を失っているので、保健室の先生がとても心配し、
「一度病院で検査した方がいいんじゃない?」
と言われました。
実はガス溜まりを我慢しすぎて気を失ったとは恥ずかしくて言えず、必死でなんとかごまかしました。
2時限目からなんとか教室に戻れましたが、皆に注目されてしまったので、またまた心配を掛けてしまいました。
テストの結果としては、ギリギリ赤点を免れたものの、自己最低点をたたき出してしまいました。
「もう徹夜で勉強なんてしない!」
と心に誓いました。
腸内環境を整えるには?
上の項で説明したように、腸内環境の乱れはお腹の張りなどの様々な不調を招きます。
では腸内環境を整えるにはどうしたら良いのでしょうか?
善玉菌を増やす
悪玉菌が増えることで腸内で悪さをし、不調を呼びます。
反対に、善玉菌優位の状態にすることにより、腸内環境も良くなります。
方法としては、
- 発酵食品を食べる(味噌、醤油、納豆、キムチ、チーズ等)
- オリゴ糖を多く含む食品を食べる(ごぼう、玉ねぎ、にんにく、とうもろこし、バナナ等)
- ヨーグルトを食べる
- 水溶性食物繊維を多く含む食品を食べる(干しシイタケ、わかめ、もずく等)
などがあります。
自律神経を整える
自律神経の乱れも体に不調を呼び込みますので、整える必要があります。
方法としては、
- 良質な睡眠を取る
- 栄養バランスが取れた食事を摂る
- ゆっくり入浴し、リラックスする
- 軽い運動を心掛ける
などがあります。
朝食をしっかり食べる
夜遅くまで起きてると、朝起きづらくなってしまったりします。
そうなるとギリギリまで寝て朝食抜きで学校に行く人も多いかと思われます。
しかし朝食をしっかり食べるという事は、腸のためにはとても大切なのです。
そのメリットとしては、
- しっかりと食べることで、腸の働きが活発になる
- 体内時計(後で詳しく説明します。)が整う
- 自律神経が整う
などがあります。
朝食をしっかり食べることによって、腸のぜん動運動が起きやすくなり、お通じも改善しやすくなります。
上記の善玉菌を増やす食品の他に、活力になる炭水化物やたんぱく質もしっかり摂るのが理想です。
また、朝起きてから体内時計をリセットすることにも朝食は役立ちます。
朝日を浴びて朝食を食べると体がしっかり目覚め活力が沸いてきます。
そうなると、自律神経も整ってきやすくなるのです。
勉強するにあたり効率が良いのは?
徹夜がお腹の張りなど、様々な不調を招き、体に良くないという事が分かりました。
では、徹夜をせずに効率よく勉強する時間の使い方とはどういったものなのでしょうか?
集中力を発揮する短期集中
人は元々、長時間一つことに集中することが難しく、長くても90分程度だと言われています。
これには理由があり、人が大昔狩りをして生活していた時代、敵から身を守るために周囲に注意しながら暮らさなければなりませんでした。
その後、人は目覚ましく進化していきましたが、新しい刺激に対して敏感に反応する習性はそのまま残りました。
何か作業をしているときに別のものが目に入ったり、頭をよぎるとたちまちそちらに気を取られてしまうのです。
私の場合、どうしても集中したいことがある場合、敢えてスマホを見えない位置に置いておくようにしています。
また、集中力には当然個人差がありますので、自分の中である程度の時間続けて
「集中力が切れてきたな~。」
と思うタイミングで思い切って小休止を挟むことをお勧めします。
軽く深呼吸したり、お茶を飲んだりおやつを食べたりしてリフレッシュしたら勉強を再開します。
ここで注意したいのは
ずるずると長い時間休憩してしまわないことです。
なし崩し的にそのまま勉強に戻れなくなります。
アラームを利用するなどして、学校生活と同じように大体10分~15分程度で区切るように心掛けましょう。
再開した後は、引き続き同じ教科や課題を進めても良いし、気分を変えて別の強化にシフトチェンジするのも良いでしょう。
このリズムで毎日コツコツ勉強する習慣を付けることにより、より身に付きやすくなります。
早寝早起きを心掛ける
人には集中しやすい時間帯としにくい時間帯があります。
脳は朝に覚醒し、昼頃ピークを迎え、夜には下がっていきます。
この自然なリズムをサーガディアンリズムといいます。
体内時計のようなものです。
朝起きて朝日を浴びることにより脳が覚醒し、それから昼にかけて活発に活動します。
夜には体を休めるために眠りを求めるようになります。
徹夜などによってこのリズムが狂うことにより、ホルモンバランスや自律神経の乱れ、食欲や意欲の減退などの不調を招いてしまいます。
夜はある程度区切りが付いたら早めに体を休め、少しだけ早起きしてすっきり体を目覚めさせてから勉強に臨みましょう。
とは言っても、人によっては難しく感じることが多いのが早寝早起きです。
私自身も学生時代は基本的に遅寝早起きで1日4時間しか寝ていないという日もざらでした。
もちろん勉強だけではなく、友達と電話したりテレビを見たり、当時欠かさず聞いていた深夜ラジオ(1時始まり)があったので、必然的に寝るのは2時前後でした。
朝は中々すんなり起きられず、朝食もそこそこに家を出て、授業中寝てしまう…といったあまり感心しない学生時代を送りました。
その後社会人になり、いくつか資格取得のために独学で勉強することがありました。
その時に学生時代の失敗を思い出し、それを繰り返さないよう心掛けました。
ある程度区切りが付くまで頑張り、夜はその日中には寝るようにし、朝2時間早く起きて勉強する。
朝が苦手な方でしたが、続けていくうちに目覚ましが鳴る前にすっきりと目覚めるようになりました。
休みの日でもダラダラ昼前まで寝ず、メリハリを付けて勉強するようにしました。
学生時代と違い、自ら志願して勉強したのもありましたが、内容が結構するする頭に入っていきました。
結果合格したのですが、とても達成感を感じたことを覚えています。
睡眠は大事!
体内時計のリズムを整える
上記で説明したように、人には体内時計が備わっており、それには睡眠が大きく関係しています。
朝目覚めて夜眠くなるリズムは、メラトニンというホルモンの分泌によって左右されます。
朝日を浴びることにより、体内時計はリセットされ、メラトニンの分泌が抑制されます。
その後15時間前後で再び分泌され始め、それが増えることにより、体温が下がり眠くなっていきます。
この自然なリズムが整っていると、体の調子も整い、集中力も持続しやすくなるのです。
整ったリズムで良質な睡眠を取る際の注意点としては、
- 寝る前にパソコンやスマホなどを見すぎない
- 入浴時熱いお湯に入らない
- 寝る前にコーヒーを飲まない
などがあります。
パソコンやスマホなどのブルーライトは光が強く、脳が影響をうけます。
その結果、メラトニンの分泌が抑制され眠りにつきにくくなってしまいます。
また、入浴時に熱いお湯に入ることによって、かえって脳が興奮状態になります。
ぬるめのお湯にゆっくり浸かれば、体も芯まで温かくなり、出た後の体温低下に伴い眠気を誘発するのです。
寝る直前まで勉強してコーヒーを飲んでいる人もいるかもしれませんが、寝る3時間くらい前になりましたらコーヒーを飲むのをやめてくださいね。
直前まで飲んでいましたら興奮状態になって寝れないことがあります。
記憶を定着させる
こちらは嬉しい効果ですが、眠りには一旦記憶したことを定着させる効果があります。
私たち人間が睡眠を取っている間、脳は「海馬」という所を中心に、受け取った情報を整理し、まとめていきます。
徹夜によってそれが阻害されると、記憶を定着させにくいのです。
せっかく勉強しても、記憶が抜け落ちてしまってはもったいないので、ぜひ良質な睡眠を心掛けてください。
まとめ
徹夜でお腹が張る原因
- 睡眠不足
- 長時間座っている事
- ストレス
お腹が張る症状を改善する方法
- 善玉菌をふやす
- 自律神経を整える
効率が良い勉強時間の使い方
- 短期集中型
- 早寝早起きを心掛ける
睡眠は大事
- 良質な睡眠を取り体内時計が整うことにより、集中力がアップする
- 記憶を定着することができる
体内時計を整えるには
- 寝る前にパソコンやスマホなどを見すぎない
- 入浴時熱いお湯に入らない
- 睡眠前にコーヒーを飲まない
テスト前などの追い込み時には、ついつい徹夜をして一気に頭に詰め込んでしまいたくなってしまいますが、中々そううまくは行かないようです。
急がば回れとよく言いますが、日頃からコツコツと効率よく勉強し、しっかり睡眠を取って頭も体も整えることが成績アップの近道なのかもしれません。
コメントを残す