中学生になると、教科数も増えて勉強のレベルがグッと上がりますよね。
宿題なども増えて、勉強量も増えます。
そんな中で、テスト前に徹夜で勉強する中学生もいるのではないでしょうか。
部活動やクラブなどに所属していると、勉強する時間がなかなか取れなかったり、テストの教科数が多かったりなどの理由から、「徹夜しないと間に合わない!」という中学生も少なくないと思います。
ですが、徹夜は良くありません!
ではなぜ、徹夜が良くないのでしょうか。
この記事では、中学生の徹夜が良くない理由について書いていきます。
目次
なぜ中学生の徹夜はダメなのか?
徹夜をするということは、睡眠不足になるということです。
この睡眠不足が中学生にとって悪い影響を及ぼす可能性があるのです。
中学生はまだまだ成長期で、成長と睡眠は密接に関わっています。
成長期における睡眠不足は、脳の発達に悪い影響を与える可能性があるだけでなく、睡眠時に分泌される成長ホルモンの分泌が低下することから、身長の伸びが悪くなる可能性もあります。
また、睡眠不足や夜更かしをすることで、生体リズムが狂います。
生体リズムが狂うと、
- 心の発育の遅れ
- 自律神経の乱れ
- 低体温による朝の体調不良
- 意欲の低下
- 不登校、引きこもり
などを引き起こす可能性があります。
「たかが睡眠不足」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、このように睡眠不足はさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるのです。
徹夜で勉強するデメリット
一見、徹夜で勉強すると、短期間でたくさんのことを頭に詰め込むことができ、効率が良さそうに見えるかもしれませんが、実はそうではありません。
では、徹夜で勉強することのデメリットを見ていきましょう。
集中力、思考力が下がる
睡眠不足により頭が働かず、集中力や思考力が下がってしまいます。
せっかく勉強しても、テスト中、眠くなって集中できないと、力を十分に発揮できないかもしれません。
また、思考力が下がることから、いつもはしないようなミスをすることもあります。
名前を書き忘れたり、解答欄を間違えたりなど、大変な事態になる可能性もあるのです。
体調不良になりやすくなる
睡眠をとることは、心身を回復させるために必要なことです。
徹夜をすると、回復するための時間が削られるということになり、疲れが溜まったまま朝を迎えるので、体調不良になりやすいのです。
症状としては、頭痛、めまい、吐き気、倦怠感、食欲低下などが挙げられます。
また、免疫力も下がってしまうので、風邪や病気になりやすくなります。
私自身の実際にあった話ですが、高校生のときに、テストの前日、夜遅くまで勉強していて、徹夜まではいかなかったのですが、睡眠時間はほとんどとれず、朝を迎えました。
すると、強烈な吐き気でしばらく起き上がれませんでした。
「学校いけるかなぁ、テスト大丈夫かなぁ」と思うぐらい、気持ちが悪くて、不安と吐き気で半泣きでした。
朝ごはんも食べることができず、飴だけを持ってなんとか学校へ行き、気合でテストを受けました。
このことが少しトラウマで、テストの前日も夜遅くまで勉強することはなくなりました。
なんとかテストを受けられたので良かったですが、もしそれもできないぐらい体調が悪くなっていたら、勉強したことをもっと後悔していたと思います。
睡眠はとった方が良いと心から思います。
覚えた内容を忘れやすい
テストの前日に徹夜をしたり、夜遅くまで勉強したりしても、テストが終わるとすぐに忘れてしまったという経験はないですか?
この理由は脳のつくりにありました。
脳は最も消耗の激しい器官とも言われており、記憶を維持するだけでもたくさんのエネルギーを必要としています。人間は日常生活の中で膨大な量の情報に接していますが、そのすべてを記憶していたら、脳がパンクしてしまいます。そのため、脳は記憶する情報を極力少なくしようとするわけです。
引用:School Post 記憶力とは?勉強しても忘れられない記憶の作り方
このように、脳は忘れるようにできており、忘れることは当然のことのようです。
そして、覚えたことをできるだけ忘れないようにする(記憶する)ためには、睡眠が大事になります。
脳は、睡眠中に情報を整理し、記憶が定着されるといわれています。
「寝たら忘れてしまいそう」と思いがちですが、実はそうではないんですね。
しっかり記憶したいときこそ、きちんと睡眠をとった方がいいのです。
また、暗記するには寝る前が最も効果的といわれており、寝る前の30分から1時間は暗記ものの勉強をするのに良いようです。
徹夜をしたときの対処法
中学生が徹夜をすることは良くありませんが、もし、徹夜をしたときは、以下のような対処法を行うと、徹夜による体のダメージを軽減できるかもしれません。
朝の日光を浴びる
朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされるといわれています。
睡眠不足になると、体内時計がずれたり、調子が悪くなったりしてしまうので、朝の日光浴をして体内時計をリセットしましょう。
朝の光を浴びながら、深呼吸や軽いストレッチなどをすると、気持ちもスッキリしますよ。
朝ごはんを食べる
しっかり睡眠をとっていないと、頭や体には疲れが残ったままです。
また、起きていることで、体力を消耗し、朝にはエネルギー不足の状態になっています。
朝ごはんを食べて、しっかりエネルギーをチャージしましょう。
食欲がないときは、おかゆや味噌汁、バナナなど、消化の良いものを食べると良いでしょう。
おかゆやバナナは糖質が豊富なため、脳のエネルギー源としても最適です。
また、味噌に含まれるアミノ酸には、疲労回復に効果があるといわれていますよ。
仮眠をとる
仮眠をとると、脳の疲労がとれて、頭がスッキリすることがあります。
徹夜明けは、日中に強い眠気を感じることもあると思うので、そんなときは仮眠をとってみるのも良いでしょう。
仮眠の時間は、30分を超えるとスムーズに目覚めることができなくなる可能性があるので、30分以内の短時間にするようにしましょう。
カフェインを摂る
コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれているカフェインには、覚醒効果があるといわれています。
徹夜をしたり、眠気を感じたりするときには、これらのようなカフェインが入ったものを飲んでみるのも良いかもしれません。
また、カフェインは、飲んでから覚醒効果が出るまでに15~30分程かかり、効果の持続時間は個人差もありますが、2.5時間~4時間程度といわれているので、そこを目安に飲むと良いでしょう。
また、カフェインは取りすぎると不眠などの悪影響が出てしまいます。
なので、中学生の場合は、1日に体重1kgあたり3mgまでを目安にしてください。
コーヒーが100mlあたりで60mgと言われていますので、マグカップで飲むと体重40kgであれば1杯でほぼ上限となってしまいます。
カフェインはコーラやお茶にも含まれていますので、取りすぎには注意しましょう。
ガムを噛む
ガムを噛むと、脳が刺激され頭がスッキリする効果があるといわれています。
睡眠不足だと、頭がボーっとすることがあるので、そんなときはガムを噛んでみるのも良いかもしれませんね。
「コツコツ勉強」が一番!
徹夜をすることで体にどのような影響があるか、いかに睡眠が大切かをお伝えしてきました。
勉強を頑張ることは素晴らしいことですが、徹夜をして体調を崩したり、テスト中眠くなって頑張った成果を出すことができなかったりすると、元も子もないですよね。
そして、せっかく勉強するのであれば、その場しのぎではなく、勉強したことを着実に身に付けていった方が良いと思います。
体のためにも、勉強したことを無駄にしないためにも、毎日コツコツ勉強することが大切です。
まとめ
中学生になると、勉強が大変だと感じることもあるかもしれませんが、徹夜で勉強することは良くありません。
徹夜をすることは睡眠不足になるということになり、
- 脳の発達に悪い影響を与える
- 身長の伸びが悪くなる
- 心の発育の遅れ
- 自律神経の乱れ
- 低体温による朝の体調不良
- 意欲の低下
- 不登校、引きこもり
など、心身にさまざまな影響を及ぼす可能性があります。
また、徹夜で勉強するとことは
- 集中力、思考力が下がる
- 体調不良になりやすい
- 覚えた内容を忘れやすい
などのデメリットがあり、勉強したことをしっかり定着させるためには睡眠をとることが重要です。
もし、徹夜をした場合は、
- 朝の日光を浴びる
- 朝ごはんを食べる
- 仮眠をとる
- カフェインを摂る
- ガムを噛む
などの対処法を行うと、徹夜や睡眠不足による体へのダメージを軽減することができるかもしれません。
中学生は、心身共に成長するための大切な時期です。
健やかに成長できるよう、徹夜などはせずに、睡眠をしっかりとりましょう。
そして、徹夜で勉強するより、毎日コツコツ勉強した方が身に付きやすいです。
少しずつでも良いので、毎日コツコツ勉強することを大切にしましょう。
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