私自身結婚する前はマーガリンをよく使ってたのですが、結婚してからマーガリンを家で見たことはありません。
妻はマーガリンは危険だからと言って買わないです。
なぜ?と思ったので、友人の管理栄養士に聞いて調べてみました。
突然ですが、朝食には何を召し上がりますか?
ご飯派?パン派?
私の知り合いにこう話す人がいます。
「朝は忙しいから手間がかからないトーストにしてます。すぐ出来るし子どもたちもご飯より好きみたいだから毎日パンです。」
「バターは高いから毎日使うとなるとそれなりに食費はかかるし、子どもが思春期でジャムは太るから嫌だと言うんです。
だからカロリーが少ないマーガリンを塗ってますよ。安いしいっぱい入っているからお得ですよね。」
あっさりしているから、健康的?
カロリーが少ないから、ダイエット向き?
いいえ、それは大きな間違いです。
マーガリンは健康的でもなければ、
ダイエット向きでもありません。
むしろ摂り過ぎると心疾患を誘発させたり
病気やメタボの原因にもなりかねない危険な成分が含まれているのです。
今回はマーガリンに含まれる危険成分と
病気のリスクについてまとめました。
考え方が180度変わるかもしれません。
目次
マーガリンを知る
マーガリンを知っていますかと聞かれた時、ほとんどの人は知っていると答えますよね。
ですがその中でも、どうやって作られているのか・何が入っているのかを、明確に答えられる人はかなり少数だと思います。
まずはマーガリンの製造方法や原料、含まれている成分などについてお話させて頂きます。
マーガリンはこうして作られる
マーガリンの原料となるのは主に、キャノーラ油(なたね油)・コーン油・大豆油・パーム油などの植物性油脂が使われています。
これらに着色料や乳化剤を配合し、食塩や香料・発酵乳などが混ざり、水素添加という工程を経て冷やし固められ、練り合わせたものがマーガリンです。
着色料・乳化剤と気になる成分はありますが、水素添加は聞き慣れない言葉ですよね。
私も調べていく中で初めて知りました。
この工程こそが、マーガリンが体に悪いとされているトランス脂肪酸を生み出してしまう原因なのです。
ならばこの工程を省いてしまえば良いのではと考えますよね。
しかしマーガリンを製造する上で外せないのがこの水素添加でした。
この工程を外すのは、技術的に非常に難しいのです。
なぜかというと、マーガリンの約80%以上が油・水などの液体から作られているのにも関わらず、常温でも形を保てるようになったのは
この水素添加による効果だからです。
水素を加える事により、本来なら分離してしまうはずの油と水をまとめてしまうのです。
水素添加について詳しく説明をしていくと専門的でとても難しい話になってしまうので
分かりやすく言えば、
科学的な方法で水素を加える事により、バラバラだった分子を綺麗に整列させ、固体にしているのです。
こうして出来たマーガリンはパンに塗りやすい柔らかな形状になり、酸化しにくくなるので保存性も高まります。
でも、トランス脂肪酸の危険性が世間で言われ始め、マーガリン市場の落ち込みはこの3年で約3割だと言われています。
特に15年度から市場の落ち込みに拍車がかかったことで、企業側も努力をしてきたそうです。
その技術が「部分水素添加油脂不使用」と言われるものです。 同社は部分水素添加油脂を使用しなくても「風味のよさ」や「ぬりやすさ」を維持した高品質の商品を開発した。
また昨今の食生活において、飽和脂肪酸やコレステロールの摂りすぎによる健康影響が指摘されているが、同社独自の「油脂加工技術」や「油脂配合技術」により、「飽和脂肪酸」の低含有量化を実現し、引き続き「コレストロールゼロ」の訴求が可能な商品改良を実現した。引用:JACOM
このように、新たな技術の進歩によって、消費者のマーガリン離れをどうにかしようと頑張っているみたいですね。
私はマーガリンを長いこと食べていないので、この技術で味や風味がどう変わったかはわかりません。
ただ、これでトランス脂肪酸がなくなるのであれば、いいことですよね。
ある企業さんなんかは、「バター・クリームチーズ・菜種油・塩」だけで作られたマーガリンを発売したりと、マーガリンは危険じゃないんだよという情報発信を今年の3月ぐらいから始めているそうです。
ではどうしても発生してしまうトランス脂肪酸について解説します。
食べるプラスチック!?トランス脂肪酸が人体に及ぼす影響
マーガリンとトランス脂肪酸について調べていく内に、ふと気になる項目を見付けました。
マーガリン=プラスチックという噂です。
なぜこのような噂がささやかれているのか。
それは水素添加した脂肪の分子を顕微鏡で見た時にプラスチックと大変似ている事から、科学者たちがオイルのプラスチック化と呼び、一部の人たちに間違った認識として伝わってしまったのではないかと推測されます。
もちろんマーガリンはプラスチックではありませんので、ご安心くださいね。
噂ではなく、本当に害をもたらすのは先ほどお話した「トランス脂肪酸」です。
ではトランス脂肪酸が人体にどのような悪影響を与えてしまうのか、具体的にご説明します。
悪玉コレステロールが増える
コレステロールとは元々人間の体内にある欠かせない脂質の一つで、細胞膜や各種ホルモンなどを作るための材料となります。
コレステロールには悪玉(LDL)と善玉(HDL)とあり、それぞれが違う役割を持つので、どちらも生きていく為には必要な物質なのです。
では、なぜ悪玉コレステロールが増えすぎると良くないのでしょうか。
悪玉コレステロールは血管の内側を傷付けながら血管壁に入り、体内に蓄積していきます。
するとこれらが酸化し、プラークと呼ばれるコブを作るのです。
その結果、血管が詰まりやすくなり、動脈硬化という心筋梗塞などの原因となる状態を引き起こし、時には命の危険もあります。
悪玉コレステロールを増加させるだけでなく、善玉コレステロールを減少させてしまうので、心疾患のリスクが高まるほか、
バランスが乱れてメタボリックシンドロームの原因にもなります。
その他病気のリスク
- アレルギー性鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎の発症・悪化
ヨーロッパの研究においてトランス脂肪酸の摂取量と13~14歳の子どものアレルギー性鼻炎、喘息、アトピー性皮膚炎との関連性が調べられています。
その結果、摂取量の多い国ほど、これら3つのアレルギー疾患の発症率が高いとされています。
- 高齢者の認知症を助長する
認知症について長年の研究をしていたアメリカの科学者は、トランス脂肪酸が認知機能を下げる恐れがあると話します。
つまり悪玉コレステロールの増加は脳の動脈硬化も進むためではないかという事ですね。
海外ではどのような対策が取られているのか
トランス脂肪酸には怖い病気のリスクを秘めているという事が分かりましたね。
一般的にスーパーで売られているマーガリンにはほぼ全ての商品に多かれ少なかれトランス脂肪酸が含まれています。
近年では、アメリカを始めとする海外の各国で販売を禁止したり、含有量の表示を義務付けている国も多くあります。
なぜ日本ではこうした取り組みが行われていないのでしょうか。
日本と欧米では食文化が違う
日本の主食は米ですがアメリカではどうでしょう。アメリカでの主食はパンですよね。
朝昼晩全てパンが当たり前の食文化です。
日本よりも消費が多いのは明らかですよね。
日本人1人あたりが使う平均量は健康被害に対してさほど影響がないとの報告が上がっているので、特に厳しい規制や表示の義務が必要ないのです。
日本人1人の1日あたりの平均総エネルギーを1900kcalとした場合の上限は2gです。
225g入りの某マーガリンでは約2/3箱といったところです。
これを毎日続けて摂取すれば健康被害に影響が出てきますが、米文化の日本でこの量を毎日摂取し続けられる人なんて滅多にいませんよね。
つまり摂取量に気を付けてさえいれば、影響はほとんどないという事ですね。
ですがここまで聞いて、すっかりマーガリンが嫌いになってしまった方や、
子どもに食べさせるなら安全なものを選びたいと考える方もいらっしゃると思います。
代用品にはバターを
マーガリンとバターは見た目や用途がよく似ていますよね。
これら2つが仲間だと思われている方も結構多いのではないでしょうか。
ですがバターは赤ちゃんやお年寄りも使える体に優しい自然食品なのです。
気になるのはマーガリンとの違いですよね。
マーガリンは主成分が植物性油脂なのに対し、バターは牛乳の脂肪分(乳脂肪)が主成分なのでコクがあり、風味も良いです。
成分や製造方法が大きく違うので、香りや味の面ではマーガリンの方が劣ります。
価格はバターの方が高価で、マーガリンと比べると約2倍近く値段が違うものもあります。
バターには魅力的な効果がたくさん
バターは乳製品ですので乳酸菌が含まれます。
またビタミンAも含まれており、活性酸素の働きを抑制する効果が期待できる事から
- 腸内環境を整える
- 胃炎や胃潰瘍の予防
- 美肌効果・毛穴を綺麗にする
など、女性にとっては良い事だらけですね。
ご家族で積極的に取り入れて頂くと良いと思いますが、何事にも適切量とバランスが大事だという事を忘れないでください。
危険成分のもう一つの話、それは植物性油脂
マーガリンの原料である植物性油脂。
実はこれも危険度が高い成分なのです。
この植物性油脂が含まれる身近な食品にはホットケーキミックス・コンビニおにぎり・焼きそば・ポテトチップスなど
挙げたらキリがないほど数多くあります。
植物性油は比較的安価な食用油なので、コスト削減を目指す多くの食品メーカーや外食産業が使用しているためです。
特にホットケーキミックスといえば子どものおやつの定番ですよね。
お料理サイトにも色々なアレンジレシピが載っていますから、ママさんはよく利用される事も多いのではないでしょうか。
言葉だけ聞くとヘルシーで健康なイメージがありそうな植物性油脂ですが、その危険性についてご説明します。
遺伝子組み換え
キャノーラ油・コーン油・大豆油などには遺伝子組み換えされた菜種・トウモロコシ・大豆などが使用されていることがあります。
遺伝子組み換えとは自然界には元々無いものを人為的に作ることです。
例を挙げると、
- 除草剤をまいても枯れないように遺伝子に組み替える
- 雑草のみが枯れて作物は元気に生きている
- その作物を原料として油を作り、私たちの元へ運ばれる
雑草を枯らすような農薬をまいてもピンピンしている作物から作ったものが、
私たちの口から体内に取り込まれてしまうなんて、考えただけでも恐ろしいですよね。
遺伝子組み換えに関しては、よくない話しか目に入ってこないです。
そういう話を知った上で、どうなのかと言うと、正直私はそこまで気にしていないです。
というのも、日本は食品の多くをアメリカなどの輸入に頼っています。
なので、遺伝子組み換えを避ける方法としては、オーガニック食品を選ぶことだけです。
それをするには、お金がものすごくかかりますから、食費との兼ね合いですよね。
気にする人は、オーガニックを選べばいいし、私のように半信半疑な方は避けれるものは避けるでいいと思います。
bリノール酸
植物油に多く含まれるオメガ6脂肪酸の内のリノール酸は必須脂肪酸と呼ばれ、体内で作る事が出来ないので食事での摂取が必要です。
そのため今までは積極的に摂取した方が良いとされてきましたが、過剰摂取が原因で様々な病気を引き起こす事が分かっています。
過剰摂取によって指摘されている病気のリスク
- 高血圧症
- 糖尿病
- 動脈硬化
- ガンの促進
- アレルギー症状の慢性化・悪化
- 心筋梗塞や脳卒中など
摂り過ぎる事によって体内には多くの不調が現れ、生活習慣病が起こりやすくなります。
また、血液を凝固させてしまう作用があるので血栓が出来やすくなり、命に関わる重病を誘発してしまう危険性もあります。
これら以外にも200度に加熱する事により発生する毒素が脳内神経に影響を及ぼし、アルツハイマー型認知症を引き起こすとも言われています。
具体的な病気のリスクを挙げる事で恐怖心を煽ってしまったかと思いますが、これらはあくまでも可能性があると指摘されているというお話なので、過剰摂取さえしなければ食べてはいけない訳ではありません。
これを書くにあたって、どの程度で過剰摂取になるのかを調べてみました。
適正量に関しては、諸説あり私は専門家ではないので、断言はできないです。
ただ、農水省が提言しているのが、女性の目安量が8gです。
リノール酸はお肉や豆腐など、食品にも含まれているものなので、そこに植物油となると簡単に8gは超えてしまいます。
私もですが、家で植物油を使っていなくても、外食ではそういうわけには行きません。
外食で、植物油を使わないとなると、価格が跳ね上がることは間違い無いです。
そういうことを考慮すると、私たちができる対策としては
- 家では植物油をなるべく使わない
- 食生活自体を従来の和食にする
- 外食では揚げ物などを控える
この3点でだいぶ減らすことはできますね。
バランスの良い食事を心がけて摂取量を考えるという事だけで、これらの病気のリスクも軽減できるのではないでしょうか。
まとめ
- マーガリンに含まれるトランス脂肪酸にはあらゆる病気のリスクがある
- 植物性油脂には遺伝子組み換え食品や病気の元になる成分が含まれている
- 摂取量さえ考えれば、体への影響は気にしなくても良い
- 様々な嬉しい効果のあるバターは消化に良く、赤ちゃんからお年寄りまでオススメ
マーガリンだけでなく、トランス脂肪酸はショートニングにも多く含まれています。
お店に売られているお菓子・アイスクリーム・パンなどの裏にある原材料を見てみて下さい。
多くの加工食品に含まれているはずです。
これらを全て避けて暮らしていくのは労力も時間もお金もかかり、とても大変な事ですよね。
子どもの好きなお菓子やパンを全て禁止にしてしまっては子どもも不満に思うでしょうから、
親も子も無理のない範囲内でルールを作り、家族で話し合う機会を作る事も、子どもの健やかな成長のために出来る大切な事だと思います。
知った上で選ぶのと、知らずに食べてしまうのとでは、大きく違うと私は考えています。
人はよくない情報の方が目につきやすいので、あまりに酷いネガティブ情報は疑ってみることをお勧めします。
関連内容としてこちらでも紹介しております。
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